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「生誕125年記念 竹久夢二展」 新宿高島屋

yumeji

アートブロガーの皆様の間で「twitter」なるものが流行しているようで、あちらこちらのブログパーツとして貼り付けられている。
昨夜、「はろるど・わーど」のはろるどさんのtwitterで「感想が追いつかないので先につぶやいておく。新宿高島屋の竹久夢二展、意外と大規模で見応えあり。スケッチなど合わせると400点も出てる。」を読んでしまった。

400点・・・。見応えあり・・・。

行きたくなりました。ということで、仕事をうっちゃって新宿高島屋に19時に駆け込み、見て来ました。
たった、2行のつぶやきでも展覧会に誘うんだから、私が今更ぐだぐだ記事を書く必要があるのか?と自問自答しつつ展覧会についてご紹介。

竹久夢二の作品は、ここ最近3ヶ月に1度は訪れる文京区の弥生美術館隣にある「竹久夢二美術館」で毎回拝見している。
同館は残念ながら、1階2階を併せてもスペース的にやや手狭。毎回テーマを絞って、夢二作品を見せて下さるのだけれど、私の頭の中で断片的な記憶として残り、一連の流れとしてうまく結びついていかなかった。

本展では、生誕125周年を記念し、夢二の生まれ故郷である岡山県の「夢二郷土美術館」と理想の捜索活動を展開しようとした群馬県の「竹久夢二伊香保記念館」から所蔵品を厳選。両館はそれぞれ質量ともに優れた特色あるコレクションを形成しています。
チラシ掲載の「立田姫」「こたつ」などの代表的な夢二の肉筆画とともに、装丁本やデザイン作品、人形など幅広い業績を展示し、更に彼の画業の源となっているスケッチブック、スクラップブック、貴重な遺品なども公開し、夢二の芸術や生涯を改めて展観するものです。

構成は次の7つのテーマとなっています。
・メディアへの登場
・新しい試み 展覧会とギャラリー
・夢二のスケッチブック
・京都へ
・秋のいこい 絵画表現の深まりとデザインの展開
・榛名山美術研究所の夢
・ふたつのふるさと ふたつのコレクション
なお、本展の監修は和歌山県立近代美術館学芸員の井上芳子氏が手がけられています。

印象に残った作品は次の通り。
・《月の出》  1906年
最初期の水彩。群青色の松と黄色の月、草の緑が効果的。居眠りする少女の姿。一瞬なぜかウィーン分離派を思い出したが関連性はない。
理由はうまく説明できないが、ものすごく感動した作品。

・《BROKEN MILL AND  BROKEN HEART》 1908年
同じく水彩。この作品を岡田三郎助に見てもらい助言を仰いだ。岡田は彼に美校への入学を勧めなかったという。その個性が美校に入学することで消されてしまうことを懸念した。
生涯夢二は専門教育を受けることなく独学で画業を行っている。

・「月間夢二エハガキ」
1911年より発行され102集まで続いた。特に「コドモエハガキ」というタイトル集のエハガキが愛らしかった。

・「夢二作品展覧会手描きポスター」
文展と会期をぶつけた「第1回夢二作品展覧会」で使用された手描きポスター4種類。
親しかった恩地孝四郎、田中恭吉が手伝いに来たため、誰の手によるものかは不明。どれも個性的で斬新。

・《初恋》 油彩 1912年
上記第1回夢二作品展覧会に出品されたもの。夢二の油彩はあまり見かけない。

・《一力》《こたつ》 各六曲一双屏風
現存する夢二作品の中で最大のもの。両方とも芸者さんの様子が描かれている。

・《半襟図案》各種
夢二の画業の中で私は装丁作品と図案がもっとも好き。むしろ肉筆画にはそれほど関心がない。
今回展示品の中では、この半襟図案が素晴らしかった。
《とんぼ》《べごにあ》《小鳥》《いちご》。夢二は日本のウィリアムモリス的役割いやそれ以上の仕事を残した。

同じく手ぬぐいや浴衣のデザイン原画もあり、どちらもシンプルでも和の意匠が感じられ好ましいことこの上ない。

また、大量の装丁本がずらりと並んでいた。これほどあると、どれがいいとか選べる状況ではない。それもこれも好ましいのである。やはり天才だと思う。装丁だけで、本を買ってしまいそう。

・《ねたかねなんだか》 二曲一双 大正中期
人形を横に置いて眠る少女。屏風には自作?の詩が描かれている。
夢二は「詩を文字の代わりに絵で描いてみた」「自己内部生活の報告」と語っている。
まさに、本作は詩的な絵画の代表作ではなかろうか。

・《人形(男)》 昭和初期
昭和初期には人形も作っている。以前碧南市で開催された人形展でも夢二作の人形(今回出展作とは別)を見たが、この男の人形も表情豊かで実によくできている。

絵であろうが人形であろうが、叙情的、詩的という言葉がとてもぴたりと来る。

・《立田姫》 昭和6年
チラシに掲載されている時はそうでもなかったが、実際に作品と対面したら非常に素晴らしい作品だった。夢二本人も「総しめくくりの女」と語るだけのことはある。
顔は正面、身体は後ろ向きのポーズは相当無理があるのに、全くその無理を感じさせない。

・スケッチブック、スクラップブック各種
夢二は常にスケッチブックを持ち歩き、ことあるごとに取り出してスケッチを重ねていたという。
伊香保の夢二記念館には400ものスケッチブックが残されているそうだが、今回はそのうち100冊程が紹介されている。
雑誌の図版を切り抜きスクラップブックに仕立てあげたり、スケッチすることが彼の研鑽方法、血となり肉となった。

茨城五浦で見た展覧会記事にも書いた「セノオ楽譜」「婦人グラフ」の表紙も紹介され、余すことなくその画業を見せてくれた。
唯一の心残りは私の好きなポチ袋が出ていなかったことくらいか。
この2館の所蔵品を併せて紹介する試みは5年前の生誕120周年で初めて行われ、その時も高島屋での開催だったようだ。5年前の展覧会と今回とで違いはあったのだろうか?それがちょっと気になった。

ところで、伊香保は先月話題になっていた小林かいちの美術館もある。夢二、かいち、ハラミュージアムアークと温泉をプラスして遊びに行くのも楽しそう~。

大満足の内容で会場を出る頃には20時ちょっと前。場内に放映されていた映像(15分のものと60分の2本立て)はパスしても小1時間を要した。
はろるどさんのつぶやきに感謝感謝でした。

*9月6日(日)まで新宿高島屋11階で開催中。最終日は午後6時閉場。それ以外は20時閉場。
本展はこの後下記の通り巡回します。
<岡山展> 岡山高島屋 21年9月16日(水)~9月28日(月)
<京都展> 京都高島屋 22年1月6日(水)~1月25日(月)
東京展での会期が短いのが惜しまれる。

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「竹久夢二展」 新宿高島屋

高島屋新宿店11階 催会場(渋谷区千駄ヶ谷5-24-2) 「竹久夢二展 - ふたつのふるさと ふたつのコレクション - 」 8/26-9/6 夢二と縁のある二つの美術館コレクションを概観します。新宿高島屋で開催中の「竹久夢二展」へ行ってきました。 まずは本展に出品のある二つ

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はろるど様

記事は後でも構わないので、どんどん呟いてください。
1行でも2行でも十分です。
毎日チェックしてます。宜しくお願いしますね。

> >立田姫
⇒ チラシで見るのと本画の違いってこういう所にあるんでしょうね。
   やはり、実物見ないと駄目だな~と痛感しました。

No title

こんばんは。twitter、少しでもお役に立てて良かったです。デパート系の展示は会期も短いので、うかうかしていると終わってしまいますよね。(毎度のことながら高島屋は宣伝が下手ですし…。この展示もたまたま知ったようなものでした。)

>立田姫

これは作品を見て本当に感銘しました。
富士山とのコラボ、なかなか格好よかったです。
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