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「-庶民の願い・江戸の技-江戸の幟旗」 渋谷区立松濤美術館

nobori

アートブロガー諸先輩方が絶賛されている、今東京で一番お薦めの展覧会「江戸の幟旗」を松濤美術館で見て来ました。

まさか設計者の白井晟一も、自身が手がけた美術館にこれだけ(100本!)の幟旗がぶら下がる日が来ようとは思ってもみなかったでしょう。
地下1階の展示室に入った途端、松濤美術館はこの展覧会のために建てられたかと思うほどピッタリはまってました。
お見事!

過去にも大崎などで、幟旗コレクションの展示を行ったようですが、その時の画像を見ると会場の天井高が足りず、下の部分が床に這っていました。
せっかくの幟旗、やはりピンとぶら下がって欲しいモノ。

ここ松濤ではそんな懸念は無用です。
地下1階フロアでは、下から上を見上げるように、そして1階のバルコニーからはちょうど正面に幟旗を臨むことが可能です。
不思議なことに、下から見上げた時の印象と正面から見た時の印象が異なります。

沢山の幟旗を見ていて、はたと気づきました。
これ、浮世絵に似ている。
幟旗は、浮世絵、絵馬、大津絵などと並んで江戸民衆絵画の一つとされますが、なかなか拝見する機会はありません。
浮世絵、大津絵、絵馬などは美術館、博物館の展覧会で何度か目にしていますので、文化的認知度は高い。にも拘わらず同じ、絵画を描いている幟旗の出番はほとんどなし。
やはり、展示会場の都合もさることながら、幟旗は染織製品、保存や劣化の問題もあります。

本展では、北村勝史、鈴木忠男、林直輝の3人のコレクターの協力により、総コレクション数500点の中から約100点を厳選し、その絵画表現の質の高さの提示をしようとするものです。

展示は15の紋様種類によって+参考資料とで構成されています。
1.無地・幾何学文
2.波
3.龍
4.登竜龍門
5.鐘馗
6.金太郎と桃太郎
7.武者
8.中国
9.説話
10.福神と風俗人物
11.童子
12.動物
13.縁起物
14.文字
15.内幟

元々、幟は江戸時代の庶民にとって、子供の健やかな成長への願いを込めて、村の鎮守の祭りに立派な幟旗を立てることは、地域の誇りだったと考えられています。
私が育った街でも自宅近くに神社があって、秋のお祭りになるとこれでもかという位に高くて大きな幟が何本も立てられました。その記憶は今でも鮮明にあります。
幟が立ち始めると、秋のお祭り何だなぁと感じたものです。
本展図録の後半部分に、幟旗コレクターであり研究者でもある北村氏の全国県別神社数と奉納幟形式分布図が掲載されていました。
我が地元愛知県は、全国第4位で神社の数が多い地域となっています。
更に、形式は白地に墨書。
私が育った街の幟旗もまさにこの白地に黒々とした墨書で「祭礼・・・」と書いてありました。
その神社は、今でもあるので幟旗の風習はまだ残っているような気がします(その後転居したため不明ですが)。

さて、過去の思い出はこのくらいでおしまいにしましょう。

展示されている幟旗は、どれもこれも面白い絵画表現、素晴らしい意匠の数々でただただ圧倒されます。
個人的には、双龍(一対)と虎、(ななめに三つの雁金紋付き)、玉取姫などが特に印象に残っています。
鯉がのぼる勢いたるや天を突くほどですし、説話をテーマにしている幟は縦の長さを上手く利用してストーリー性を持たせています。
よく浮世絵にも縦に2枚つないでいるものがありますが、その拡大版のような一面もあり。
うちの幟が一番だぜ!というような勇壮で豪華なものもあれば、非常にシンプルなデザインもあり、比較してみて行くのも楽しい。
作者入りの幟もあり、絵師としての自負を感じました。

これは実際ご覧になっていただくしかありません。
私も会期まであとわずかですが、最後にもう1度見てこようと思います。
幟だらけの2階のソファでお茶するのも楽しそう~。

なお、展覧会の様子は「弐代目・青い日記帳」様が、本展記念講演会については「見もの読みもの日記」様がブログ上にご紹介されておられます。
ぜひ、併せてご参照いただければ、更に本展への関心も高まることでしょう。

松濤美術館は改装後より開館時間が変更となっていますのでご注意ください。
開館時間:10時~18時 (除く月曜休館日) 金曜日のみ19時(18時半入館)です!

*9月13日(日)まで開催中。お見逃しなく。

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はろるど様

まさに、縦長の絵巻です。
特に物語性のあるテーマのものは縦を活かしたストーリー展開を
させていて、感心しました。

noel様

バルコニーのある地下1階と1階の空間は
まさに幟展のために誂えたようでした。
2階でお茶、羨ましい!

とら様

こんばんは。コメント有難うございます。
展示空間、企画共に優れた内容でした。
何とか再訪しようと目論んでいます。

No title

こんばんは。一見、似合いそうもない松濤と幟旗が見事にコラボした展覧会でしたね。
絵画的表現、仰る通りだと思います。縦長の絵巻のように見入りました。

No title

見事!としか言いようがない空間でしたよね。
2Fで幟に囲まれながらお茶しましたが、なかなかシュールな気分でしたよ(笑)
自分が幟に見つめられている気分でした~

No title

こんばんは。
群を抜いた展覧会でした。

せいな様

これは、本当に楽しいですよ~☆
ぜひぜひ、お楽しみに!

No title

皆様絶賛されていますよね。
私たちも今週行く予定です。
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