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「心の眼 稲越功一の写真」 東京都写真美術館

inakoshi

チラシに掲載されている写真を見た時から気になっていた「心の眼 稲越功一の写真」を東京都写真美術館見て来た。

想像通り、いや想像以上に素晴らしい写真の数々、そして私の好みとマッチしていたので、写真を拝見しつつなぜか、ドキドキしてしまった。先日のTOKYO PHOTO2009もなかなか良かったし、写真運がアップして来たのかもしれない。

稲越功一は1941年生まれ、コマーシャル写真家、肖像写真家として芸能人の写真集を手がけたり多彩な活躍を果たす一方で、自身のために写真を撮り続け、シリアス・フォトの写真家として注目を集める。本展覧会は2年前には既に開催が決定し、稲越本人とも打ち合わせや出展作品などが決まりつつあったが、今年の2月25日に68歳で肺癌のため急逝されてしまった。
構成は、生前からの計画通り、彼が表現したかった写真世界を忠実に再現、未定だった内容については担当学芸員である金子氏が補った。
1970年代初頭から顕著になるスナップショットの眼差しの系譜を、日常的な光景をモノクロでとらえた作品を中心にたどる没後初の個展です。

・稲越功一の公式HPはこちら
・稲越が亡くなった際の、ブルータス副編集長のブログ「フクヘン」での記事はこちら
 稲越の作品集やスクラップ、メモ類などの画像あり。
・同じく「フクヘン」の本展紹介記事はこちら

構成は以下稲越が手がけた写真シリーズ単位になっていて、地下1階の広い展示室がより一層広く、細かく仕切ることなく空間を活かしたシンプルな展示方式で大変好感が持てた。いつもより、回りやすかった。

・「Maybe,maybe」 1971年 撮影地:アメリカ 全30点
もう、のっけからはまってしまう。モノクロのゼラチン・シルバー・プリント1枚1枚がカッコイイのなんのって。構図やぼかしが上手いというか、専門的なことはよく分からないけれど、ちょっとした風景なのに、どうしてこんなにカッコ良く切り取れるのか。
稲越とコラボレーションしている村上春樹曰く、「彼の写真は記憶につながる」と書いてあったけれど、どこかで見た風景というより、「こんな風景もあったのね」という気がした。

・「meet again」 1973年 撮影地:アメリカ 全15点 
こちらは更に焦点をぼかした(ソフトフォーカス?)写真。アートブロガーでもあり、近年写真展も開催されているあおひーさんの写真を思い出した。

・「記憶都市」 1987年 撮影地:都内各所
このシリーズがまた良いのだった。
荒川や向島3丁目付近、浜離宮や東京湾、私は「水」に関する作品に惹かれやすい性質なので、特に東京湾や中央防波堤、京浜島が気に入った。東京湾かr眺める街の風景はかげろうのようだ。
見ていたら、切ない気持になってしまった。約20年前の東京風景、そんなに昔と言う訳でもないのに、どこか懐かしい。

・「Ailleurs」 1993年 撮影地:世界各地
このシリーズと次に出て来た「Out of Season」は本当に素敵だった。
Ailleursの意味は「他の場所で」で良いのだろうか。ギリシャとインド、コートダジュールを撮影していた作品が特にお気に入り。

・「Out of Season」 1993年 撮影地:東京含め世界各地
ここに出てくる写真は絵画のようだった。ますます芸術性を帯びてくる。例えば「ドイツ」で撮影した写真は、どこかハンマースホイの絵画を思わせるし、「ベルリン」の雨の水滴が映る向こう側の街の暗さはなんともベルリン的で、一歩間違うといかにも過ぎるのだが、ギリギリの所で美しさを保っている。
「ニース」の1枚は、構図がどこかマグリット的だし、これと前の「Ailleurs」シリーズの写真集があるなら買ってしまうかも。
このシリーズだけカラー作品だった。

・「まだ見ぬ中国」 2008年 撮影地:北京、新疆ウイグル自治区他
亡くなる前年の作品。こちらはわずか4点だったが、水墨画のような写真。写真を見ながら水墨画を描く現代アーティストもいる昨今、中国の風景は今も昔もモノクロが似合う。
水に映る空と雲が、カッコよすぎてため息が出る。

・「芭蕉景」 2009年 撮影地:日本国内各地
これは次回出光美術館の企画展「芭蕉」の予習になりそう。同タイトルの写真集も出版されており、帰りにナディッフでチェックしたが、文章と写真で芭蕉をたどる内容。
こんなの見たら、また欲しくなってしまうではないか。危険。


中公文庫「使いみちのない風景」は村上春樹の文章と稲越功一の写真コラボ。お手軽なお値段で稲越作品も味わえる。こんなおしゃれな文庫本(下)を中公で出版していたとは。

huukei

*10月12日まで開催中。オススメです。

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