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「世界をめぐる吉田家4代の画家たち」 三鷹市美術ギャラリー

yoshida

三鷹市美術ギャラリーで開催中の「世界をめぐる吉田家4代の画家たち」に行って来ました。
今ほど、吉田博の作品をあちこちで見かけることってあるのでしょうか。

ukiyoeーTOKYOの「吉田博と川瀬巴水」展を皮切りに、東博で大作の油彩画が1点、そして今、江戸東京の新版画展、神奈川近美葉山での「アンリ・リヴィエール展」、そして今日ご紹介する「世界をめぐる吉田家4代の画家たち」展。

本展の概要です。まず、本展で作品紹介される吉田家の画家7名をご紹介。
家族として集いそれぞれが〈旅〉を通じて自らの表現を追求した〈吉田家〉の人々とその作品を日本国内では初めて一堂に集め、紹介するもの。

近代風景画の巨匠・吉田博(1876-1950)。
吉田博(1876-1950)の義父・嘉三郎(かさぶろう・1861-1894)は、中津や福岡の学校で図画を教えたが、明治27(1894)年に33才で亡くなっている。博は、嘉三郎にその絵の才能を認められ、吉田家の養子となった。

博にとって義妹であり後に妻となったふじを(1887-1987)は、幼少の頃から画技を学び晩年に到るまで絵と旅に生きた時代の最先端をゆく女性でした。二人は1903年から4年間、絵を売りながらアメリカ、欧州からアフリカへと写生旅行をし作品制作に励む。

長男・遠志(とおし・1911-1995)⇒全米をキャンピングカーでまわりながら、父から受け継いだ伝統木版画の技法を広く世界に普及させる一方で、野生動物を求めて南極やアフリカへ旅をし、動物を主題に優れた作品を生み出す。

次男・穂高(ほだか・1926-1995)⇒中南米へ旅行するなかで自らの創作のモティーフを獲得し、従来の木版画に写真製版など新しい技法を用いる独自の手法により、戦後の版画芸術において新しい境地を切り拓いた。

穂高の妻・千鶴子(1924-)⇒岡本太郎主宰の前衛美術活動に参加した画家であり、結婚後は版画を主体にした活動に移行。

穂高の長女・亜世美⇒木版画制作のプロセスに関心を寄せ、制作過程で生じるチップス(木屑)を用いた作品を発表する他、現在はインスタレーションやプロダクトデザインにまで活動の幅を広げている。

という華麗なる一族。

嘉三郎の作品。どうやら、現存する唯一の嘉三郎作の油彩画≪海魚図≫大分県立芸術館蔵(下)から始まる。
kasaburou

私の好きな高橋由一の作品にどこか似ている。やはり、江戸から明治にかけての洋画はみなどこか同じ雰囲気をまとう。

そして、この後華麗なる吉田博の洋画世界が登場する。
吉田博については、版画家、水彩画家として最初に知ったので、彼の油彩画については未知な世界。
で、これが抜群に上手い。
さすが、義父の嘉三郎に見込まれただけのことはある。
ふじをと一緒に世界を旅行した際に描かれた作品が並んでいるが、やはり明らかに吉田博の作品にインパクトがあった。
無論、これは個人的な好みの問題もあって、ふじをの作品の方が繊細で良いという方もおられるかもしれない。
・「雲井桜」 1899年
・「朝」 1901~1903年
・「ヴェニスの運河」 1906年
・「穂高山」 1913年~1926年
などなど、残念ながら今回作品リストがなかったので良かった作品名をせっせとメモしたが、書ききれなくなって途中でやめた。

中でも「穂高山」は印象深い。
吉田博は自身も大の山好きで、自身の登山哲学を持つ程である。数ある山の中でも彼がもっとも愛した山が穂高であった。それゆえ、次男には「穂高」の名を付ける。
折しも、この展覧会を見に行った日、ブログ「徒然と(美術と本と映画好き...)」のLysander様が穂高山を目指されている真っ最中。目の前に描かれている山に登られていらっしゃるのかと感慨深かった。

ふじをの作品は水彩画が中心。
長男・次男は父の影響を受けてか、版画芸術に傾倒。
しかし、その作風は兄弟なれどかなり違いがある。

私は長男の遠志の「夜の東京 新橋」が好きだった。この版画は彼の他の版画、海外旅行の際に制作した動物や風景とは違っているが、情緒が感じられたから。

総じて、吉田家の皆さんは世界中を旅している。
展覧会タイトルが「世界をめぐる・・・」から始まるので、余計その点を強調した展示内容となったのかもしれないが、明治、大正、昭和とこれだけ海外に出かけられる家柄というのはやはり庶民とは別格だったのだ。

吉田博の油彩画を多数見られたことが大きな収穫であった。

*10月12日(日・祝)まで開催中。

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