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「未完の横尾忠則-君のものは僕のもの、僕のものは僕のもの」 金沢21世紀美術館


yokoo
金沢21世紀美術館で開催中の「未完の横尾忠則-君のものは僕のもの、僕のものは僕のもの」に行って来ました。

過去にも何度か書いていますが、私は横尾さんの作風が苦手。あまりにドギツい上に、エロが入ってる点が受け入れ難かった理由でしょうか。と云いつつ、何度もその作品を展覧会上で見かけ、特に今年の1月に見た「氾濫するイメージ・・・」展(うらわ美術館他で開催)の横尾さんの挿絵などは、ぐっと来るものがあった。やっぱり上手いなぁ~と感じ入ったのです。
ご参考:うらわ美術館での過去ログはこちら

という訳で、横尾忠則展単独であれば、私も金沢まで足を運ばなかったであろうが、本命は別にありついでに金沢21世紀に行って来た次第です。

漸く本題ですが結論から申し上げると、この展覧会は行って本当に良かった~と珍しく感動。
まさか、これほどまでとは思っても見ませんでした。
横尾忠則が苦手な私でさえが、そう感じたのですから、ファンの方には堪らない?いや、もしかすると新境地が却って、コアなファンには受けないなどということはある?そんな危惧さえ生まれる程、これまで見た作品のどれとも違う新作群でした。

今朝放映のNHK「日曜美術館」の特集は「メダカの目 横尾忠則」で、早朝から展覧会に出かけたため私は見てませんが、来週の再放送は必ず見たい!

展覧会の概要、シンプルです。横尾忠則のアクリル画中心に旧作・最新作を、更には未発表作品を取り交ぜて約140点を一気に見せます!
横尾芸術の本質-「未完」であることを思う存分感じましょう~♪

ざっくりと展示室単位に内容をご紹介しつつ、感想など。

展示室7
2008年~2009年までの家や風景を描いたアクリル画の大作が全部で7点。大きさは1点を除いて、181.1×227.3。
この部屋に入った瞬間、まず驚いた。これは違う、私の知ってる横尾作品ではない。
不穏な色遣い、あれだけ線の緻密な具象を描いた横尾さんの作品が抽象にちょっとだけ近づいてる。
私が好きだったのは、≪交差する時間≫2008年、≪猫のいるY字路≫2008年、≪LIE LIE LIE≫2009年。が、他の作品≪アストラルタウン≫2008年などは松本竣介の街シリーズをちょっとだけ感じさせた。

展示室8
この部屋も、もうどこを見てよいやら圧倒されっぱなし。
まずは≪奇縁まんだら≫の原画。「奇縁まんだら」は、日本経済新聞土曜日朝刊の連載モノで瀬戸内寂聴が物故巨匠作家や芸能人との奇縁を綴った随想。2冊(以下)が単行本化されている。
kien
zoku

新聞で見るのと、原画見るのではやっぱり違う。
もう、色色色が溢れる中、やっぱり著名人の似顔絵は上手いんだなぁ、これが。
これが、全部で78点!!!

78点もある中、特に印象に残ったのは忌野清志郎。追悼の意を込めてか、彼を描いた作品だけ9点も出ていた。そっくり。
どっかで見たけど、誰だっけと思ったのは武者小路実篤。

この78点似顔絵原画群の対面で対抗してるのは、横尾工房:その後の天国と地獄(参加者による作品)サイズ可変で現在も制作中。要は同じモチーフを参加者が描き、それをどんどん貼っていくもの。

横の壁面には2000年、2001年、2009年の新作、これまた大作ぞろいが並ぶ。
ここでは≪「ガロア」の家≫2009年が、すごく良かった。やはり家か。

展示室9-10
ここは再生の部屋。過去に描いた作品をモチーフにして、全く新しい作風の新作を生み出している。
過去作品と再生された新作(全部で25点)が並んでいるので、比較してみると楽しい。
過去の作品がちんまりして見えた。それほどまに、新作品はボリュームアップしはじけていた。

例えば、≪制作中≫1966年⇒≪トイレ≫2003年、≪出発、進行≫2006年へとトイレの中にいる女性を描いた作品ほぼ同じポーズなのに、2006年作を中央に、左右に過去の作品を並べていたが、3点比較すると作風の変遷も理解できる。

≪人生にはゴールが無い≫2005年は、プールで水を飲み込みながら必死に泳ぐ女性を描く。
泳ぐ女性は横尾さん自身では?と思った。

展示室11
入って左の壁には最新作がこれまたズラリと並ぶ。こちらはもっと抽象絵画に近づいている。
展覧会チラシ表面に採用されている≪死んだ私に目覚める≫2009年、≪君のものは僕のもの≫シリーズI&Ⅱは、一番良かった。ここの最新作は、私的にかなりツボにはまる・

入口正面と右の壁面の2面をフルに使い、旧作・新作、大作・小品とりまぜて、全部で60点が壁いっぱいに展示されている。その強烈さにクラクラしそうになった。

ここで、良かったのは≪ビートルズ≫2006年、≪DEVIL MAN≫1999年、≪花巻温泉≫2007年、≪懐かしい霊魂の会合≫1998年、≪竹馬座≫2006年、≪タカラヅカを観た夜に見た夢≫2004年等々。
結構、旧作でもいいなと思う作品があった。もしや食わず嫌いだったの、私?

展示室中央には、日記(1981~2008年)が展示されている。コアファンには堪らない。
日記もコラージュされていたり、色や下絵が描かれていたりと、まともに読んでたら時間は全く足りない。
入口手前の壁面には横尾さんご使用のパレットがずらり。紙皿も含めると、全部で何個あったのか?色数見てるだけで、多色使いの作風が思い起こされる。

展示室14
この円形の部屋に入って、思わず「う~ん、やるなぁ」と呟きそうになった。
展示方法が今回は実に上手い。展示も横尾さん自身が手がけたのだろうか?それがとっても気になる。
過去から最新までのアンリ・ルソーの作品をモチーフに横尾風味付けがされた作品たち。
しっかり真似してあるんだけど、タイトルも描かれている落ちも面白い。
毒気があったり、エッチだったり、そこはやっぱり横尾ワールドなのだけれど、くすりと笑わせてくれる。横尾作品の隣に、モチーフになったルソーの作品カラーコピーが展示されているので、間違い探しみたいに遊べる。

≪メタモルフォーゼ≫2006年、≪夜の税関≫2006年、≪うちの女房にゃ髭がある≫2006年、≪梱包されたサン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島≫2008年、≪油断大敵≫2009年、≪次の瞬間≫2009年、本当はルソーの作品名を一緒に記載すると分かりやすいのだけれど、時間がなくそこまでメモできなかった。

ルソーが、この展示見たら何て言うだろう。。。

展示室12には≪滝のインスタレーション≫1999/2009年(ミクストメディア)が展示されていたのに、見逃したことに、今気付いた。落ち込む。だから、この建物は嫌い。どこを見たのか見てないのか分からなくなる。・・・と自身注意不足を反省せず、建物を批判するのはやめよう。

73歳とは思えない、まだまだ「未完」の横尾忠則先生に深く頭を垂れます。ホント凄かった~。

*11月3日(火・祝)まで開催中。

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「未完の横尾忠則」

「未完の横尾忠則   ―君のものは僕のもの、僕のものは僕のもの」 横尾忠則:著 金沢21世紀美術館=企画 (編集) 美術出版社/2009.9.11/2000円 何事も結末を迎えて初めて完成に至るわけで、 生きているかぎり、制作しているかぎり、 「未完」という「生...

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panda様

こんばんは。
昨夜の再放送を見ることができましたが、とても70歳を超えているようには
見えませんでした。
お若い!
お話をうかがっていると、クレバーな方なのだと感じ入り、やはり私が見たものは
横尾さんの最新形で常に疾走する姿だったと分かりました。
遠いですが行く価値ありです。

73歳疾走中 未完の帝王

memeさんの話を聞いて羨ましくなりました。私も正直苦手派なのですが、金沢21世紀美術館のこの展覧会は非常に気になっています。
熱海で隠居とはウソ 疾走し続けているのね。
「君のものは僕のもの、僕のものは僕のもの」語録は、さすがジャイアン♪

あおひー様

こんばんは。
展覧会に行くちょっと前だったかにtwitterであおひーさんの
コメント拝見しましたよ。

あおひーさんは、いろんな方と握手されてますね~。

noelさま

どこでもドア・・・あったら行ってください。
図録はISBNコードがあったので、書店でも購入できますが
それじゃ意味ないですよね。

No title

日曜美術館で見たパレットが気になりました。
意識せずにと思いながらも無意識的にどこないとがあって色と位置を決めているのではないかというようなことを言われていたと思います。

昔、ラフォーレで横尾さんに握手していただいたことがあるのですが、暖かくて柔らかい手でしたよ。

No title

奇縁まんだら原画、見たい~!「どこでもドア」があったら金沢と信楽に行くのですが...(苦笑)
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