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「近代日本の洋画」 講談社野間記念館

noma

「近代日本の洋画」。
ありふれた展覧会タイトルなのに、こんなに内容の濃い展覧会だとは。本当に野間記念館の展示はハズレたことが一度もない。毎回、これまで見たことのない作品をざくざく展示して下さっていて、しかも落ち着いた展示空間で見られるので、とても気持ち良い。

この展覧会は、明日までの会期。
他に行こうと思う美術館はあれど、やはり野間は外せず、朝一番で向かった。

今回は野間コレクションの中から、岡田三郎助、藤島武二はじめ明治・大正の洋画家たちの佳作を展観するもの。併せて、講談社の19世紀末ヨーロッパ絵画コレクションと題し、モーリス・ドニ、マイヨール、シニャックら19世紀末に活躍した画家の作品も展示されている。

特に印象に残ったのは山本森之助。
その名前は記憶にないが、作品はどこかで見たことがあるかもしれない。
山本は、長崎県出身で外光表現を得意とする白馬会メンバー。今回は風景画を中心に7点が出展されていた。
中でも≪海に雲≫1922年頃≪波≫1918年≪雪≫制作年不明の3点が印象深い。モネ以上に画面が明るい。≪雪≫は明るさはそれほどでもないが、足跡の残る雪道を描き情緒があった。

もう1枚忘れられない作品があった。
中村彜≪自画像≫1918年。中村はレンブラントに傾倒し、自画像を多く描いている。茨城県近美などで、中村彜の≪自画像≫は見たことがあるが、今日の野間所蔵≪自画像≫はこれまで見た中では一番素晴らしい出来栄え。
この自画像を描いた2年後にかの有名な東近美所蔵の≪エロシェンコ氏の肖像≫を描いた。
勝手な想像だが、この≪自画像≫に中村自身手ごたえを感じ、≪エロシェンコ氏の肖像≫につながったのではなかろうか。
薄い茶色の瞳が忘れられない。

そして、野間ならでは!と思ったのが、講談社発行の雑誌表紙や口絵を飾った原画。
原画というのは、てっきり水彩かと思っていたら、今回は全部油彩。油彩の原画って見たことないような。
『婦人倶楽部』表紙の岡田三郎助作品≪摘草≫≪花嫁≫や和田英作≪水連≫、藤島武二≪ワシントン≫、田辺至≪ベートーヴェン≫、中村不折≪漢の高祖≫など雑誌用の作品だとちょっと作風が変わる岡田や藤島は興味その変わりっぷりが面白い。

また、4点だけだったが、先日行った郡山市立美術館で見た三宅克己の水彩画が4点、うち≪水村≫は画面も大きく完成度が非常に高い。
他に南薫造≪軽井沢渓流≫、中沢弘光≪越後湯沢の雪≫≪浴室≫、藤島武二≪笛を持つ女≫、岡田三郎助≪くもり≫、田辺至≪紫陽花≫、中川一政≪桜島≫、高畠達四郎≪離山≫が印象深い。


展示順とは逆になってしまうが(展示では最初にヨーロッパ絵画が並ぶ)、ヨーロッパ絵画。
アリスティッド=マイヨール≪花の冠≫1889年。
横長の大作。母と娘だろうか?草原の中、二人で花の冠を作っている様子を描く。

ポール=シニャック≪コンカルノーの微風≫1891年
見事な点描画。スーラの後継者たるに相応しい一点。なかなか大きな作品で、日本でこの大きさのシニャックはそんなにないと思う。しかも、出来が良い。相当長く見ていたが、遠近感も上手く出ている。

フェリックス=ヴァロットンは知らない画家。≪リュクサンブール公園≫1895年は一見何てことはない作品のように見えるが、なぜか面白くて惹かれる。何が良くて惹かれるのか自分でもよく分からない。
モーリス=ドニの油彩とリトグラフ集≪アムール≫もあったが、表紙が一番良かった。

展覧会を観る前にテラスで軽くお食事(持参)して、しばし(30分も)ぼ~っとしていた。この場所はいつも落ち着く。道路を走る車の騒音が無ければ完璧なのに。
野間の名品図録(2000円)次回に購入しようか。

*10月18日(明日!)で終了します。ぜひお運びください。

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