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「ベルギー幻想美術館」 Bunkamura ザ・ミュージアム

bunkamura

Bunkamura ザ・ミュージアムの「「ベルギー幻想美術館」展に行って来ました。

本展覧会は、姫路市立美術館が所蔵する、日本最大級の質と規模のベルギー美術コレクションから、19世紀末のフェルナン・クノップフ、ジャン・デルヴィル、ジェームズ・アンソールらから20世紀のポール・デルヴォー、ルネ・マグリットまでの油彩、素描、版画などによりベルギー近代美術のハイライトを紹介するものです。

ベルギーの19世紀末から20世紀美術と言って、最初に浮かぶのはマグリットとポール・デルヴォー。

しかし本展覧会で私がもっとも心惹かれたのは、第1章「世紀末の幻想 象徴主義の画家たち」で紹介されている19世紀末象徴主義の画家による作品だった。
中でも、久しぶりにレオン・スピリアールトの作品が見られて懐かしさで一杯になり、やや感傷的になってしまった。
スピリアールトの展覧会を愛知県美術館で見たのは6年前の2003年。
この展覧会でスピリアールトを初めて知り、これまで見たことのないような画面が展開されており、ちょっと怖いようなでも気になる不思議な作品だった。

今回は全て姫路市立美術館の所蔵品の展示だが、スピリアールトはじめ他の美術館で見ることのできない作家の作品が他にも沢山あった。

第1章中心に印象に残った作品を挙げる。
・「イタリア・ルネサンス」 グザヴィエ・メルリ 1890-1892年
古典主義を感じさせるが女性の青いドレスとぽってりした女性の体の線が気になった。

・「ジャン・デルヴィル夫人の肖像」 1898年 ジャン・デルヴィル
・「茨の冠」 1892年 ジャン・デルヴィル
ベルギー象徴主義の画家についてはスピリアールト以外知らなかった。このデルヴィル然り。クノップフ然り。まだまだ知識も鑑賞歴も足りないことおびただしい。
デルヴィル作品は4点あったが、うち上記2点はほれぼれしてしまった。展覧会タイトルの通り幻想的である。

・「ベネツィアの思い出」 1901年頃 フェルナン・クノップフ
・「裸体習作」 フェルナン・クノップフ 
・「ブリュージュにて 聖ヨハネ施療院」 フェルナン・クノップフ
こちらもデルヴィル同様、幻想的なぼかしが入った女性を描いた作品。女性は画家にとって神秘的なものなのか。淡いパステル使いがぼやけていて、神秘性を増幅している。
「ブリュージュにて 聖ヨハネ施療院」は運河に映る施療院の建物の影と施療院の風景画と言って良いのか。女性を描いた上記2作品とは異なる魅力がある。

・「夜の中庭あるいは陰謀」 1895年 ウィリアム・ド・ヌンク
夜という時間もまたミステリアスであるに違いない。光と闇がパステルで効果的に描き分けられていた。

・「夜」 1892年 エミール・ファブリ
構図が面白い。縦に長い画面に二人の人物。なぜタイトルが「夜」なのか分からないが、こちらもも見ていると不安をかきたてられる。

第1章は魅力的な作品ばかりで、これを見られただけでも来て良かったと思った。

第2章のフェリシアン・ロップスの版画作品については略。

第3章 「幻視者の独白 ジェームズ・アンソール」
第1章に続く個人的なハイライトはこの第3章。アンソールの版画は過去に数点見たことがあったが、漸く今回まとめて見る機会に恵まれた。
私はアンソール版画作品では、エッチングが魅力的。非常に細かい線描と無数の人々。更には明るい色彩とアンソールならではの魅力が満載である。
「天使と大天使を鞭打つ悪魔」「カテドラル(第1作)」「キリストのブリュッセル入城」が良かった。
「果物、花、裸にされた光」1936年の油彩は右下に描かれた3人(人なのか?)の顔が唐突に現れて不思議。この画面をもっと細かく細密にしたものがエッチングになっている。

第4章 「超現実の戯れ ルネ・マグリット」では過去に見たことのある作品も多かったが、記憶にない作品で「目」エッチング1935年がカッコ良くて、構図は映画のポスターぽくてカッコ良い。これは欲しいと思った。マグリット作品もエッチングが多かったが「9月16日」1968年など、良い物が何点かあった。

第5章 「優美な白昼夢 ポール・デルヴォー」
最終章はデルヴォーのオンパレード。デルヴォーは幼少期より女性の怖さを叩き込まれ、すっかり女性が怖くなってしまったと言う。母親の罪?はデルヴォーの芸術的才能を開花させる役には立ったかもしれないが、彼の人生も破壊してしまった。一種倒錯した女性に対する感情が絵画芸術に昇華されたか。
デルヴォーが描く裸体の女性のモデルは遊園地で幼い頃に見た機械で動く人体模型。ちょっと血が通ってないような女性達がどこか非現実的である理由が分かった。

にしても、現実の女性と交流できず、絵画で裸体の女性を次々登場させるあたり、ちょっと怖い。
「汽車と風景」1930年は数少ない風景画。汽車が好きなデルヴォーは女性以外では汽車をよく描いていたそうだ。
「立てる女」1954-56年、「女神」1954-56年、「乙女たちの行進」の板に油彩で描いた作品群は面白いと思った。

それにしても、行きたい行きたいと思いながら、なかなか行けない姫路市美であるが建物も良さそうなので、やはり行ってみたい。
都内では損保ジャパン東郷青児美術館でも「ベルギー近代絵画のあゆみ」と題した展覧会を11/29まで開催している。これは名古屋の松阪屋美術館にも巡回するので、私は名古屋で見る予定。

*10月25日まで開催中。

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Tak様

こんばんは。
同感です。1章が全てと言って良いほど衝撃的でした。
デルヴィルとクノップフはもっと拝見したいです。

アンソールの版画は以前から気になっていましたが
これだけまとめて見られたのも収穫。
行って良かったです。

No title

こんばんは。

ジャン・デルヴィルの作品は頭から離れません。
1章がかなり個人的には気に入りました。
知らない作家さんに出会えもしたし。

アンソールの版画も油彩のように
毒々しくなくさっぱり見られました。
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