スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「若冲ワンダーランド」 再び(11/1記録) Miho Museum

jyakucyu

Miho Museumで開催中の「若冲ワンダーランド」2回目に行ってきました。
1回目の訪問記録では、展示作品について書いていなかったので今回は作品の感想を中心にまとめてみます。

到着は10時半でしたが、かなりの人手。
今回は「見もの・読みもの日記」さんで紹介されていた辻惟雄先生ご自身の解説が聞ける音声ガイドを借りようと思ったのですが、ガイド機械がすべて出払っていてびっくり。
朝一番で美術館入りする人が多いのでしょう。
15分くらい待って漸く1台戻って来たので、借りることができましたが、待った甲斐あり。これは借りた方が良いです。
辻先生の解説は「象鯨図屏風」「鳥獣花木図屏風」と冒頭の「展覧会概要」の3つですが、訥々とした語りぶりに思わず引き込まれました。内容がスイスイ頭に入ってきます。
他の作品解説も効果音が取り入れられ、長すぎず飽きずに楽しく聞くことができます。

さて、本日(11/1)の展示されていた作品(注:展示替えあり)の中で印象深かった作品は次の通りです。

・牡丹百合図 慈照寺 (11/1まで)
二幅で対の著色掛軸。左幅は動植綵絵の「池辺郡虫図」を思い起こさせるような虫たちやかたつむりが描かれ、見つけるのが楽しい。
右上には蜘蛛の巣もしっかり描かれている。
ただし、百合が朽ちている様子なのが気になった。死を意識している?

・芭蕉に鳥図 個人蔵 (11/15まで)
こちらも著色。芭蕉の葉が左側に寄せて描かれるちょっと変わった構図。芭蕉と共に描かれる鳥は青い羽。
青と言えば、動植綵絵の「遊魚図」のプルシアンブルーの色が話題になったばかり。この鳥の青色に秘密はあるのだろうか?
本作は30代前半の若冲若き日の作品としても貴重。

・隠元豆・玉蜀黍図 草堂寺 (11/8まで)
これが見たかった。墨画の二幅セット。一見版画かと思ってしまった。玉蜀黍もさることながら隠元豆の方は実がプクプク
していて美味しそう。若冲の自宅の庭に植えられていたのだろうか?

なお、個人蔵で当初11/8まで展示予定だった「隠元豆図」は予定変更で既に展示期間を終了していた。

・雪中遊禽図 個人蔵 個人蔵 (11/8まで)
動植綵絵に同様の作品が登場するが、こちらの方がサイズが大きいので、更に迫力がある。ここでも青い羽の鳥が登場していた。

・蘇鉄図 個人蔵 (11/1まで) 
蘇鉄の葉は、若冲得意の筋目描きで上手く表現されている。お見事。

・売茶翁像 個人蔵 高遊外賛 個人蔵 (11/8まで)
1回目に見た「売茶翁像」よりも出来が良いように思った。寒山捨得や布袋、釈迦などを除き、若冲の人物画はあまり見ない。
本作を見る限り、人を描いても上手い。

・象鯨図屏風 Miho Museum
何度見ても楽しい。象の耳を辻先生はミッキーマウスの耳かドーナツと評されておられたが、私にはゆで卵の輪切りに見える。
鼻はこれまた辻先生のお言葉を借りると昔の紙製おもちゃ(息を吹き込むと丸まった紙筒が伸びる)を思い出すとのことだが、
確かに線がうねうねしているのは、伸縮自在を表現しているのかもしれない。
背景は鯨が海なのは分かるとして、象の方はどうなのか?右上には岩らしきものが迫っている。
これが若冲80才代の作品というから恐れ入る。旺盛な想像力、筆の力は決して衰えを見せない。

・蟹・牡丹図衝立 個人蔵
この両面の衝立も素晴らしい。一方の蟹はタラバカニを描いたそうだ(音声ガイド)が、よくよく見ると大きなカニの左足には子カニがピタリとくっついている。これとよく似た表現をしている動植綵絵がある。クイズになりそう。
裏面の牡丹図がまた見事。
強風にあおられ、必死に留まらんとする牡丹の様子を墨一色で表現。

・鳥獣花木図屏風 エツコ&ジョー・プライスコレクション (11/8まで)
辻先生曰く若冲工房による作品だがデザインセンスの高さから若冲デザインは間違いない升目描き技法の大型屏風。本作の外枠に描かれた紋様が更紗のものだと知る。更紗はインドのもの他にも描かれている動物や植物と言い、異国情緒が漂う。
改めて見ると、工房作だろうが何だろうが、やはり面白い作品で久々に会えて良かった。

・五百羅漢図 2点 各個人蔵
大徹宗斗賛があるものとないものと2点の「五百羅漢図」を見ることができた。うち1点は今年府中美術館で開催された「山水に遊ぶ」展に出展されていたものだが、もう1点は未見。
賛がない「五百羅漢図」の方が描きこみは甘いが、見ていて飽きない点は同じ。

以上が若冲作品だが、お楽しみはまだまだある。むしろ、このお楽しみのために、再訪したと言っても良い。

・花木人物押絵貼屏風 池大雅 個人蔵 (11/23まで)
・蘇東坡孟嘉図屏風 池大雅 ファインバーグコレクション (11/23まで)
池大雅による屏風の優品が2点も出展されていた。
前者は大雅の交互に書と絵の両方を味わえ、大雅の書も好きな私にとっては垂涎もの。
後者は大迫力の屏風。中央にど~んと配される蘇東坡と孟嘉両名の表情や様子が楽しい。
池大雅の単独展覧会をぜひMiho、いやどこでも良いのでで見てみたい。
若冲だけが、江戸の人気画家だったわけではない。個人的には、池大雅にマイブームが起こりつつある。
Mihoで過去に「与謝蕪村」展を開催したのだから、次は大雅!と思ったが、来年度の開催はなし。

・驟雨江村図 円山応挙 個人蔵 (11/1まで)
これもどうしても見たかった作品。驟雨とは通り雨のこと。画家は空気を描くことを目指すと何かで読んだが、まさしく本図は空気、風、雨を描く。画面に激しさは感じられないが、静かな美が感じられる。線の美しさはやはり応挙ならでは。

・波濤鷹鶴図屏風 曽我蕭白 個人蔵 (11/8まで)
波の表現が奇妙テキレツ。一見して蕭白と分かる。波濤の荒々しさに比して、鶴と鷹の精緻な描きこみが対照的。鶴に使用された僅かな朱色が光る。

1回目同様、花鳥版画や白黒版画も堪能し、結局じっくり鑑賞し予想外に長居してしまった。
来年度に静岡県立美術館と千葉市美術館で若冲展が開催され、象鯨図屏風などの作品は静岡以東でも展示される予定です。
何度見ても楽しいので、12月に3回目の若冲ワンダーランドを楽しみたいと思っています。特に12/1からの展示が予定されている「百犬図」「蔬菜図押絵貼屏風」「白象郡獣図」はじめ、最終第6期(11/25~12/13)にしか展示されない作品が他にも何点かあるため、見逃せません。

ところで、館内レストランとカフェは11時半~。早めのランチをと思ったが、時間が合わず戻った時には長蛇の列。食事は信楽あたりで取った方が良さそう。
ちょうど紅葉が見ごろで作品だけでなく、今なら秋の景色も楽しめます。展示棟までの道路脇に咲いていた白い椿が素敵でした。

kouyou
kouyou2
tsubaki


*本展は12/13まで開催されますが、展示替えがあるためご注意ください。

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「若冲ワンダーランド」 MIHO MUSEUM

MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町桃谷300) 「若冲ワンダーランド」 9/1-12/13 新発見の「象と鯨図屏風」をはじめとした国内外の若冲の作品を展観します。MIHO MUSEUMで開催中の「若冲ワンダーランド」へ行ってきました。 まずは本展の概要を挙げてみます。 ・新出の...

コメントの投稿

非公開コメント

はろるど様

混雑・・・やっぱり山奥でも会期末は混みますかね?
車のナンバーを見る限り圧倒的に名古屋以西のお客さんが多いです。

池大雅は我慢できないので、京都の池大雅美術館に一度
行ってみようと思ってます。

No title

こんばんは。12月の最終期は出品作も充実しているので混雑に拍車がかかるかもしれませんね。バス2台でも足りないかもしれません。

池大雅展、何とか実現していただきたいものです。
関東なら千葉市美などでしょうか?

garaさま

はじめまして。
コメントありがとうございます!
佐倉の歴史博物館の展示では洛中洛外図甲本(これはどこかで
先日見たのです)より小袖展が気になります。

もし、行かれることがあれば、小袖もぜひご覧になって感想を
教えていただければ幸いです。

No title

はじめまして、毎日ボリュームのあるアート情報すばらしいですね。欠かさず読ませていただいており、自分の鑑賞予定の参考にしております。ところで千葉の歴博でいま洛中洛外図屏風甲本が公開中ですが、行かれましたか?11月15日までだそうです。
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。