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「パリに咲いた古伊万里の華」 東京都庭園美術館

koimari

東京都庭園美術館で開催中の日本磁器ヨーロッパ輸出350周年記念「パリに咲いた古伊万里の華」に行って来ました。

これほどまでに、庭園美術館のアール・デコ空間と展示作品がマッチしたのは私が行った中では最高。
よって、これまで庭園美術館で拝見した展覧会の中ではマイベスト!
余程図録を購入しようか相当迷い、断腸の思いで見送りましたが、記事を書くにあたり、チラシに掲載されている作品を見ていて「やっぱりいいわぁ~」と再び図録が頭によぎってしまうほど。

本展は江戸時代に鎖国下にありつつも世界に輸出されていた磁器の中から、特に渡欧した古伊万里を収集した碓井コレクションの中から選りすぐりの名品を日本初公開。
碓井コレクションは、碓井文夫氏により収集された古伊万里コレクションで、17世紀のヨーロッパ王侯貴族の間で流行した作品をはじめ、輸出初期から明治後半にかけての磁器コレクションは約1000点に及び、その質の高さと希少性で定評があります。

中国磁器の模倣に始まった有田磁器は、日本独自の美意識の技術の発展により、本場中国を凌駕するまでに成熟していきます。ヨーロッパ貴族の邸宅や宮殿を飾った美しい古伊万里の数々を展観します。
なお、今年はオランダ東インド会社がヨーロッパに向けて公式に磁器の輸出を開始して350年目を記念しての開催となります。
*展示作品の一部画像は美術館HPでご覧になれます。

展覧会は、以下の通り制作年代順に構成されているが、会場の都合か構成と展示順序がかみ合っていないのは仕方ないか。
第1章 欧州輸出の始まりと活況(1660~70年代)
第2章 好評を博した日本磁器の優美(廷宝様式、1670~90年代)
第3章 宮殿を飾る絢爛豪華な大作(元禄様式、1690~1730年代)
第4章 欧州輸出の衰退(享保様式、1730~50年代)

しかし、制作年代など全く目に入らず、ただただ美しい古伊万里に集中しキャプションは記憶の片隅にも残らず。
庭園美術館はいつも作品リストが用意されていないのが残念。何とか作成していただけないものだろうか?

まず、最初に仰天したのが≪染付漆装飾花束菊文蓋付大壺≫。
高さ90センチを超える大きくかつ展示作品中一番の豪華さだった。驚いた理由は磁器に漆装飾という斬新さ。模様は蒔絵を彷彿させる細かさ。
「染付」と言えば今年東京国立博物館で開催された「染付」展の青と白の世界がまず浮かぶが、この作品では、青と白以上に金色の部分が目立っている。胴体部のメイン色は黒だが、白地に青の文様が浮かび上がる。この白を目立たせんがために、黒の背景色にしたのか。
頂には繊細な飾と文様が施された蓋(ヨーロッパ向けの古伊万里には蓋つきのものが非常に多い)が付いていて、イヤリングのようなぶら下がり装飾がスズランの花のように可憐で愛らしい。

こんな豪華な金色使いのものばかりではなく、正統派の青と白だけで勝負した≪染付牡丹文蓋付大壺・大瓶≫、これが5点セットになっていて、現在残っている作品では貴重なものだという。
5点あっても皆文様は微妙に異なっているから芸は細かい。

染付にヨーロッパ風の金・ブロンズ?装飾がなされているものは、大昔に行ったベルサイユ宮殿で見たような。。。
さほど違和感がないのは染付のシンプルな青と白のおかげかもしれない。

染付だけでなく色絵の名品も多数出展されている。染付・色絵に共通あうえうのh文様の派手さ。
逆にあえてシンプルにして粋な雰囲気を出している作品もあるから心憎い。

例えば≪色絵鯉滝登り牡丹獅子文蓋付角瓶≫には4面のうち1面に濃いが滝登りしている様子が絵付けされ、全体に下部には青海波文が波をかたどるように施され、デザインの素晴らしさにも感嘆する。同型のものが、マリア・テレジアコレクションにあるという。

もう1点。忘れがたいいのは≪色絵岩梅鶯文花生≫。
どれだけ、この小さな花生の前にいたことか。乳白色の白の美しさはいうまでもなく、掛けて使う花生は珍しく穴のあけ方も気が利いている上に、色・デザインともシンプルな中にも洗練された美を感じた。

外国の貴族、王族にとってイメージする日本の象徴富士山や桜をあしらった豪華な≪色絵富士桜樹文大皿≫も皿全体に桜の花があり、枝はうねり、富士山が上になるように飾ると一幅の絵のよう。

基本的にヨーロッパからの注文によって生産されたものはゴージャスなのだが、中にはあれ?と思うようなあっさりした作品≪染付色絵盆栽朝顔文皿≫は折型と色紙を組み合わせ、更に文様に盆栽を描くという渋さ。
これは日本向けに制作されたようだが、ニーズに生産が追い付かず、ついには日本向けのものも輸出されていたと推測されている。

これだけの名品を集めた碓井氏は現在パリに在住とのことだが、プロフィールなどはネットで調べてみたが不明。

会場はなかなかの混雑ぶり。
会期末に近づけば更に混雑するのではないだろうか?
以前あったエカテリーナ2世の四大ディナーセットより、個人的には絶対こちらの方がお薦め。
全作品165点に圧倒されっぱなしの楽しい時間だった。
いつになく、展覧会オリジナルグッズや書籍などが売り場を別に設けて販売されています。

*12月23日(水・祝)まで開催中。
なお、本展はこの後以下に巡回します。
・九州国立博物館 2010年4月6日(火)-6月13日(日)
・MOA美術館 2010年7月17日(土)-10月3日(日)、
・兵庫陶芸美術館 2010年10月16日(土)-2011年1月10日(月・祝) 

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