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「清方/Kiyokata ノスタルジア—名品でたどる 鏑木清方の美の世界—」 サントリー美術館

サントリー美術館にて本日より開催されている「清方/Kiyokata ノスタルジア -名品でたどる鏑木清方の美の世界-」に行って来ました。
展覧会HPはこちら。作品リストも掲載されています。

平日水曜でも夜間開館しているのがOLに嬉しいサントリー美術館。
初日だからか水曜だからか、館内はとても空いていた。
空いてるなと感じたのは、単に観客が少ないという理由だけではない。
いつもに比べると、展示空間の広さに対し作品数が少なくいので、がら~んとした雰囲気なのである。

例によって、サントリー美術館恒例展示替えあり。
大まかに前期(12/14まで)後期(12/16~1/11)と考えて良いけれど、中には2週間しか展示されない作品も数点あるので要注意。

展示構成は次の通り。
第一章 近代日本画家としての足跡
第二章 近世から近代へ-人物画の継承者としての清方
第三章 「市民の風懐に遊ぶ」-清方が生み出す回顧的風俗画
第四章 清方が親しんだ日本美術
第五章 清方の仕事-スケッチ、デザイン

この展覧会、鎌倉市鏑木清方記念美術館からの出展作品が非常に多い。
私は昨日、一昨日にアップした通り、かなりの頻度で鎌倉へ出掛けていて、その都度鎌倉市鏑木清方記念美術館に立ち寄ることが多い。こちらの美術館の入館料は割引なしでも300円。
さほどの広さはないが、清方好きなら小町通りから一歩奥に入ってすぐの場所で、寄り道するのにちょうどよい位置にある。

よって、本日展示されていた大半の作品(本画、下絵、ゆかりの品々含める)は、過去に見たことがある作品が大半だった。
清方記念美術館所蔵作品以外でも福富太郎コレクションの≪妖魚≫や東京藝術大学所蔵≪一葉≫などは最近拝見したばかり。

そんなこんなで、期待していたのだが新鮮味はなかった。

本展の特徴として清方ゆかりの浮世絵作品も同時に展示されている。
こちらは、勝川春章の肉筆浮世絵≪桜下美人図≫個人蔵など、清方作品に共通するものがあり、清方が春章作品が好きで研究していたのだろうと推測される。

未見作品を中心に、印象に残った作品は次の通り。
・≪春雪≫昭和21年 サントリー美術館・新収蔵品
展覧会冒頭に薄く白い布(?)を背景に浮かびあがったかのように展示されていた。漆黒の羽織をたたむ小袖姿の女性。薄い藤色は、富士の風景をイメージしたとか。
常々感じるのは清方が描く着物の美しさ。ディテールこそおろそかにしない姿を尊敬する。

・≪初夏の化粧≫名都美術館 
名都美術館所蔵作品も、今回かなりあった。名の字でお分かりの通り、この美術館は愛知県にある。
私も一度行ったことがあるが、日本画中心のコレクションを有している。それにしても、これほど清方作品があるとは知らなかった。

・≪秋の夜≫秋田県立近代美術館
琳派の影響を受けその技法を取り入れている作品。

琳派好きであったことは≪抱一上人≫永青文庫(11/30までの展示)の3幅対を見てもよく分かる。
抱一を見たことは無論ないが、きっとこんな顔でこんな様子をしていただろうなぁと、違っていても逆にこの絵の方が本物になりかねない感じだった。
永青文庫からは≪幽霊≫というタイトルの貴重な扇面画も出展されていたが、こちらも11/30までの展示になっているので要注意。≪幽霊≫扇面図葉右上に年増女性の怖い顔した幽霊が描かれていて、これを目の前で広げられたら、さぞやビックリ!と小道具のような面白さがある。

・≪花ふヾき・落葉時雨≫ 水野美術館 11/30まで展示
清方の6曲1双屏風。6曲屏風は貴重とのこと。情緒あふれる一場面。

・≪伽羅≫ 山種美術館 11/30まで展示
本作品には漆塗りに螺鈿細工が入った枕が登場。絵の中だけでなく、実際に描かれている枕とよく似た≪茫蝶螺鈿蒔絵香箱≫サントリー美術館蔵が実際に置いてあり、絵から飛び出たかのようだった。他にも参考資料として、清方作品によく描かれた簪、櫛などの髪飾り類が何点も出展され、華を添えていた。

この他市井の人々の様子を描いた≪朝夕安居≫鎌倉市鏑木清方記念美術館蔵の絵巻物風作品は、見どころ満載。
清方は美人画だけでなく、日常の庶民の様子も多く残してくれていた。

絵画作品だけでなく、前述の枕のように実際の作品も合わせてみようとしているのが本展特徴。

代に残る江戸情緒、そして自身が学んだ古きよき日本美術という、清方にとっての2つのノスタルジアに焦点をあて、清方芸術の魅力を探ろうとするもの。清方の代表的な名作はもちろん、初公開となる清方作品、清方旧蔵の肉筆浮世絵など、これまでの清方展では紹介されることのなかった作品も出品されている。

・≪藤懸博士寿像≫古河歴史博物館
藤懸博士は美術史がご専門の学者。清方と知遇を得ていたようだ。清方と言えばまずは、美人画をイメージするが、人物の肖像画もよく特徴をとらえており、むしろ美人画にある甘さがなく、緊張感があって好ましい。

・≪桜姫≫ 新潟県立近代美術館
美人画の中では今回一番感銘した。見たことがなかったというのも一番になった大きな理由。

・≪明治風俗十二ヶ月≫東京国立近代美術館蔵
四季折々の景色と女性の姿は明治期の女性スタイルをよく反映している。

この他普段なかなか見ることができないものとして、≪小品集≫(草花風景スケッチ色紙)は、いつもの清方戸は違う一面を見た感じ。
静物画、リンゴやら果物の絵はセザンヌにも似ている。
清方デザインの風呂敷、袱紗などデザイン画科、挿絵画家として糊口をしのいでいた頃の作品なども出展されており、盛りだくさん。

やはり、清方の美人画の良さはその表情と着物の美しさかなと再認識した。
同じ美しいでも上村松園とは違うが師である水野年方の技法は踏襲している。

なお、こちらも先日拝見した大正新版画展にも僅かに出展されていた清方の新版画もあった。、こちらはきめ出しなどの技法も健在で楽しめる。

*1月11日まで開催中。展示替え二ご注意ください。

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一村雨さま

こんばんは。
鎌倉は朝一番がお薦めです。
鏑木清方記念美術館は9時開館。
この時間帯は小町通りも静かなんです。
一村雨様なら朝はお得意の筈、ぜひぜひ。

No title

私は、妖魚、やっと見ることができたので、嬉しかったです。
鎌倉は小町通りの人混みが嫌で歩かないので、清方美術館には
行ったことがありませんでした。今、初期の絵が出ているそうなので
出かけてみようかと思いました。

遊行七恵さま

こんばんは。
福富コレクションもそれほど多くはありません。
圧倒的に鎌倉市清方美術館の作品が多いです。

雪岱もちろん行きますよ!

あおひー様

こんばんは。
ちょうどすれ違いになったようですね。
私はどういう訳か今回、あまり強い感動がありませんでした。
やっぱり見たことがある作品が多かったせいかもしれません。

せいな様

こんばんは。
鎌倉は美術館巡りには良い所です。
駅から徒歩圏内でいくつも美術館があり
楽しめますよ。
葉山まで足を伸ばしても良いかも。

こんにちは
そうですか、鎌倉のと福富さんのが主力ですか。それはそれでいいですね。
新潟から桜姫がおでまし、というのは嬉しいです。

雪岱もいかれますか?

No title

こんばんは。
わたしも昨日の夜に行ってきました。
日本画はやっぱりいいなあと思いますね。春雪が一番響いたかな。シンプルで美しいのがやはりいいですね。

No title

本日行ってきました。
昼間は程よい混み具合でしたー。
鎌倉遠征もとても素敵そうですね。
幼稚園始まる前に息子と小旅行したくなりました。
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