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「住友コレクション 富岡鉄斎 -墨に戯れ、彩に遊ぶ-」 泉屋博古館

TESSAI

京都・泉屋博古館で開催中の「住友コレクション 富岡鉄斎 -墨に戯れ、彩に遊ぶ-」に行って来ました。

富岡鉄斎はちょっと苦手な画家で、「なんだか画面が騒々しい作家だなぁ」とか「色がどぎつい」などと見るたびに思うのです。

そもそも富岡鉄斎はいつの時代の作家なのかもちゃんと把握していなかった私。
幕末から明治・大正の京都を生きた文人で1836年に生まれ1924年でほぼ90歳近くまで生涯文人画家としての表現活動を続けた多彩な人物です。
生涯で一万点!以上の絵画を残す一方、和漢の個展に通じ、古画の研究も熱心で、画上の詩句かたはその教養に裏打ちされた洞察が読み取れます。

本展では、住友コレクションのうち鉄斎作品約30点を久々にまとめて公開するものです。

確かに富岡鉄斎の作品は出光美術館他でよくお目にかかるが、30点とまとめて拝見した記憶はない。本展で彼の作品を一度に拝見するのを待ちかねていた。

で、とても面白かった。
何がと言えば、今まで見たことのない掛幅以外の扇面図や巻物、はてはカルタくらいの大きさの画帖など、見ていると楽しくなる絵が本当に多かった。
一万点もの作品を描いているのだから、今回のように掛幅だけでなく多彩な作品があって当然。
どちらかと言えば、これまでは風景山水図や富士山図ばかり見ていたように思う。

そんなイメージをきれいに消し去ってくれたのが本展だった。

印象に残った作品は次の通り。
展示作品のごく一部の画像は美術館HPで見ることができます。⇒こちら

・漱老謔墨帖 第19図 李白月下独酌図 65歳 1900年
全部で何図あるのか失念(メモしなかった)してしまったのだが、確か20点程度だったと思う。
このカルタくらいの画帖の愛らしさといったらない。
切り離して絵がるたにしたら、さぞかし楽しかろうと思う。
文人画家であるゆえ、画題は漢詩や中国の故事などにからんだもので、今回はこの他第7図 「群盲評古図」と第16図「仙客遊戯図」の3点が期間を変えて場面替えされていた。 
画帖というのは、一度に全部見たいのにそれができないのが悲しい。

・利市三倍図巻 2巻 絖本淡彩
解説によれば、絖本は墨がにじみにくく墨絵を描くにはなかなか手強い材料らしい。
しかし、そんなことは露ほども感じさせず見事な筆による書と絵のジョイント絵巻ものであった。ここに乾:69歳、坤:70歳の作。ここでいう、乾、坤は天と地の意味だろうか。
それにしても、自由闊達な筆使いで、人物が多く描かれているこの巻物は背景知識などなくても見ているだけで楽しめる。
特に愛らしいのは唐子が様々なポーズをとっている様子を戯画っぽく描いている場面。ちょっと北斎漫画を思い出した。

・胎笑大方 シリーズ (扇絵) 全部で15点)
この扇絵は見事だった。題材は実に様々で、桔梗や桜花、秋草など季節の草花を描いた花鳥図もあれば、寿老人図、墨龍図、暮山帰樵図などもあり、バラエティに富む。
描くことを楽しんでいる様子を感じる一方、これらは生活の糧として売り物用に描かれたものなのかという気もした。

大幅では≪詩経天保旧如草図≫88歳・1923年と≪古柯頑石図≫77歳・1912年が良かった。

コレクションは、もっとも若描きの作品で45歳、ほとんどが85歳以後の晩年の作品。
60代と70代の作品はごくわずか。
晩年にかけても制作意欲は旺盛で、ますます絵の極意を得たかのような筆づかい。
思えば大正13年まで生きておられたのだから、それほど過去の作家というわけではないのであった。
江戸から始まった文人画の流行とその技術を受け継ぐ最後の文人画家だろう。

*12月6日まで開催中。

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あべまつ様

こんばんは。

仰る通り、出光ではユートピアに限らず、割と出てますよね。
対決展でもすごいの拝見しました。
今回はどちらかと言えば、派手さはありませんが、逆に
私にとってはそれが好印象でした。

東京巡回の予定は図録でチェックしなかったので不明です。
ちょっと東京だと展示スペースが小さいかもしれません。

遊行七恵さま

こんばんは。
記事に書きましたが、鉄斎のどぎつさが苦手で、
および腰でしたが、意外や意外花鳥絵なども手掛けてたんですね。
派手な内容ではありませんが面白かったです。

ところで、立命館で何かやってましたっけ?
近くまで行ったのに見てません。

No title

こんばんは。

以前大倉でやったことがあった、鉄斎。
私は大好きで、使われる印も面白くみました。
ユートピア出光にも出てましたね。
鉄斎を知らないときは江戸の人かと思っていましたが、
大正の人なのですよね、不思議なことに。
富士山のすごい絵が「対決」出てましたよね~
東京にもやってくるのか知らん。

こんばんは
あー行かれましたか。わたしは今週末行けそうにないので、いっそ12/4に休んでこれと立命館のを見ようかと思案中です。
宝塚の手前の清荒神には鉄斎美術館がありますが、子供の頃からお参りには行くのに美術館に入ったことがないんですよ・・・
今回この展覧会で鉄斎への意識が変わるかな、と記事を読みつつ思案中です。
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