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「小村雪岱展 遥かな江戸の面影」 資生堂アートハウス

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掛川市の資生堂アートハウスで開催中の「小村雪岱展」に行って来ました
展覧会HPはこちら(作品画像を一部ご覧になれます)。

小村雪岱は、資生堂初代社長の福原信三に是非にと請われて、同社の「意匠部」に5年間在籍し、資生堂のロゴなどの制作や香水瓶デザインに携わっていた関係で、作品などが集められている。
今回はその所蔵作品の中から新発見作品4点の肉筆画を含め約80点で構成されている。

なお、15日(本日)から埼玉県立近代美術館でも「小村雪岱とその時代」展が始まっており、ファンとしては埼玉に行く前に資生堂アートハウスの展示も見なければと向かった(ファン心理というのはさもしいものだ・・・)。

雪岱の木版画は過去に埼玉県近美の特集展示や川越市美などで何度か目にしているので、新鮮味はそれほどなかったが、私にとって本展の一番の目玉は前半部の作品、肉筆画であった。

・「椿図」 1904年頃 
東京美術学校日本画専攻時代に描かれた一枚。本作1点を取って見てもその力量は明らかである。敢えて「椿」の作品を資生堂が所蔵していることにもその意義を感じる。資生堂と言えば「椿」のイメージが強い。

・「おせん」新聞挿絵原画 4点 3回、4回、43回、58回
これらの新聞挿絵原画が今回新たに見つかり公開されている作品。やはり、版画や印刷物とは違う原画そのものの味わいが感じられる。線の一本一本の濃淡や太さ細さにも要注目。
第3回の挿絵原画は新聞発表当時のもの。この後、この原画は草むらが追加され、修正が施されたものだけが残っていた。
個人的には嫉妬に狂う女の姿を描いた作品にしびれた。
鈴木春信の模倣と言われているが、雪岱の方がキレが良くモダンな作風になっている。このキレ味の良さが雪岱を好きな理由なのだ。

・「法華寺十一面観音」「東大寺三月堂月光菩薩」
雪岱の仏像デッサンである。初めて見た。元々絵の基礎ができているから、何を描かせても上手いのである。
この仏像デッサンも極めて簡略に描かれているが、特徴は十分とらえられており、壁に貼っておきたいほど。

・「一本土俵入り取手の宿」他
雪岱の言えば舞台美術にも携わっていたことで著名。舞台装置下図(原画)も過去に埼玉県近美で見たことがあるが、今回は8点が展示されていた。どれも、この上なく美しい。これが実際に舞台で作られた場面を想像するだけで、さぞや臨場感あふれる舞台となることが想像できる。
いや、絵の方が美しいかもしれない。
中でも最初にあった「一般土俵入り取手の宿」は原画というより一幅の絵である。

後半の展示は木版画、もちろんこちらも素晴らしいが、過去に見た作品が多いので割愛。
小展示室では、雪岱が手がけた装丁本の数々がズラリと並んでいた。ここでは、デザイナーとしての力量を見る。

そして、企画展示室から小展示室へ向かう途中にあったのは、資生堂時代の仕事である香水瓶が3点と、包装紙(実際には採用されず)が展示されている。
香水瓶は「梅」「藤」は1919年デザイン。蓋が笄の形をして瓶自体は末広がり。瓶の表面には金字で院刻がされている。
箱やレーベルは同じ資生堂意匠部の矢部季が担当したそうだが、瓶とケースはマッチしていた。


今日から開催されている埼玉県近代美術館の雪岱展ではどんな作品が展示されているのか、早く行って比較してみたいが、香水瓶や資生堂発行の小冊子などは恐らく展示されていないことだろう。

資生堂アートハウスの作品リストは毎回高級和紙でにプリントされているので、容易には捨てられないのであった。こんな些細な所にも美への追求心を感じる。
この美へのこだわりは、本展図録(2000円)にも感じられ、非常に美しい印刷で、刷りたてなのではないかという程、発色が美しい。印刷会社は後付けを見ても不明で、プリンティングディレクターなる方のお名前があった。

*12月20日(日)まで開催中。入館無料です。
なお、資生堂アートハウスまでは徒歩で20分以上。タクシーを利用した方が良いと思います。

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まさぞう様

ご丁寧に、訂正のコメント有難うございます。
年賀状・・・書いてない私です。

間違えました

年賀状を書いていたので、つい間違えました。去年でなく、2009年の浅草歌舞伎でした。失礼しました。

まさぞう様

はじめまして。
コメント有難うございます。
何と、今でも雪岱原案の舞台装置が使用されているとは!
見たい見たい見たい!
また、その歌舞伎は行われるなら、ぜひとも行来たいです。


はじめまして

去年の浅草歌舞伎で「一本刀土俵入」が上演され、舞台装置が雪岱で感激しました。松竹では、あの装置を今も使っているのです。江戸明治の懐かしさと、リアリズムを併せ持ったような不思議な装置でした。ご参考まで。

七先生

えっ、もう来週は埼玉県近美ですか。
お早いですね~。
私は23日か、無理すれば19日かも。
20日で終了する展覧会で見ていないものが
いくつかあるのでスケジュール調整が大変です。

ふっふっふっ

こんばんは
大満足のご様子、よかったです。
大変見ごたえのある内容でしたね~
ガラスケース越しに美麗な装丁などを眺めていると、
手に取りたい欲望に灼かれますね。
週末、埼玉に行きます。
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