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歌舞伎座さよなら公演 十二月大歌舞伎 夜の部 

ついに、憧れの歌舞伎座で歌舞伎デビューを果たした。

小さい頃、NHKで放送されている歌舞伎を見て「つまんない」と思っていた私。
大人になっても、歌舞伎への関心はまるでなかった。今年のはじめまでは。

歌舞伎座に行きたいと思ったのは、来年4月講演を最後に建て替えが決定したことである。
建て替え案を見たら、今の歌舞伎座の面影はほとんどいや全くと言って良いほど失われてしまう。
その前に何としても中に入って、歌舞伎を見てみたいと日に日に思いは強くなるばかり。

職場で私が「歌舞伎座で歌舞伎を見たい。」と言ったら、入社3年目になるTちゃんが「母が歌舞伎の会に入っているのでチケット取れますよ。」とありがたいお言葉をかけてくれるではないか。
Tちゃんは、自身も大学1年の時から歌舞伎座通いをしていたという歌舞伎通。

「全く歌舞伎のことは分からないので良さそうな演目があったら教えてね」と頼んでおいたら、数ヵ月後「12月の大歌舞伎が良さそうです。いつなら大丈夫ですか?」とTちゃんから声がかかる。
話はトントンと進み、あれよあれよという間に、12月22日(祝日前日)夜の部の3階A席で前4列目の中央左袖に近い良い席をおさえてくれた。

最初から見られれば良いが、仕事は休めないので終わって猛ダッシュ。何とか17時45分には滑り込んだが、まず3階にどうやって行けば良いのか分からない。見るもの全て新鮮なので、キョロキョロと挙動不審な人になってしまった。
階段を上がると、和田英作の1905年の油彩画があり、さすが歴史ある場所に相応しい作品だと感心した。

3階の係の方にチケットを見せ、席まで案内をいただく途中、何やら香ばしい美味しそうな香が漂って来た。既に空腹状態の私はこの香を捨てておけず、香の出所を振り返って確かめた。
屋台風出店で、鯛焼にお餅かお団子が入ったものを焼いているではないか!
係の方に、「あれを買って来ます」と踵を返し1匹GET。ほかほかの焼き立て。う~ん美味しそう。

漸く席に着いた。
最初の演目:双蝶々曲輪日記 引窓(ひきまど)
  配役:南与兵衛後に南方十次兵衛 三津五郎
           濡髪長五郎  橋之助
            平岡丹平  秀 調
            三原伝造  巳之助
             母お幸  右之助
              お早  扇 雀

最初の演目は、舞台装置に目が行って、長五郎のほくろがとれたり、役者の白塗りの顔を双眼鏡で見たり、お囃子の方を見たりと忙しい。途中から見たので10分程で終り、幕引きさんがたたたたっと走って幕を下ろした。そんなことに感動してしまった。
幕間になって、周囲のお客さん達は半分ほど外に出て行き、中に残った方たちはガサガサとお弁当を食べ始める。「えっ、中でお弁当食べていいんだ~」。早速私も先程買った鯛焼餅を食べる。珈琲を入れた水筒を持っていたので、これでかなりお腹は膨れた。お餅が入った鯛焼は初めて食べたが、腹もちが良いし美味しかった。もう1つ買おうと思って2回目の幕間に行ったら完売で、先に買っておいて良かった。

次の演目:御名残押絵交張(おなごりおしえのはりまぜ) 雪傾城(ゆきけいせい)
配役:     傾城  芝 翫
     役者栄之丞  勘太郎
   芝居茶屋娘お久  七之助
      新造香梅  児太郎
     雪の精 奴  国 生
     雪の精景清  宗 生
     雪の精 禿  宜 生

歌舞伎というだけあり、雪傾城は踊りが中心。雪の精は子役が3人出てきた。禿の女の子がかわいい。勘太郎の栄之丞は色気があったが、お久はイマイチ。傾城役の芝翫は怖かった。
客席から「なりこまや」とか声がかかるが、あれは誰が叫んでいるのだろう?
こちらもあっという間に終わってしまって、また幕間。次の幕間は食べるものもないので、外を徘徊したり、1回の桟敷を見下ろしたり、歌舞伎座を見学して終了。

最後の演目:野田版 鼠小僧
主な配役:棺桶屋三太  勘三郎
        お高  福 助
        與吉  橋之助
     大岡妻りよ  孝太郎
      稲葉幸蔵  染五郎
    目明しの清吉  勘太郎
       おしな  七之助
       おらん  扇 雀
     大岡忠相  三津五郎

勘三郎は汗だくで熱演。台詞の多い野田秀樹の脚本を連日演じているためか、声が枯れていた。それでもアドリブ連発で笑わせてくれる。海老蔵と婚約した小林麻央の名前や亡くなった兄とのからみは、絶対アドリブだったと思う。
野田秀樹は言葉遊びが、脚本の至る所で出てくるので、気を抜けない。主役(勘三郎)は棺桶屋の三太だが、三太をサンタにひっかけてるところがクリスマスらしい洒落。
勘三郎も上手いが、脇も良かった。
特に、お高役の福助やおしなの七之助、大岡忠相の三津五郎は渋い演技で光っていた。主役だけじゃ舞台は成り立たない。

舞台衣装はひびのこづえが担当していたので、衣装にも注目。黄緑を効果的に使って、着物と足袋の色の取り合わせや鼠小僧の早変わり衣装など、色の使い方が上手かった。
舞台装置にも注目。最初の方で、国芳の浮世絵(壁の落書き風の作品)が垂れ幕になって出て来たのにはびっくり。
回り舞台を使ってどんどん場面が展開し、スピード感あるお芝居。
歌舞伎というよりほぼ現代演劇と言ってよく、初心者の私にはとっつきやすかったし、とても面白かった。
橋之助、勘三郎も初めて双眼鏡越しではあるけど、本人を見たのも初めて。

残念だったのは、チビ三太役の子役の声。甲高くて何を言っているのか分からない。最後の締め台詞も聞き取れず終わった。

もうひとつ予想外だったのは香水の香(多分他のお客さん)。最後の演目半ばあたりから、強烈な香水の匂いで頭痛が悪化。舞台が終わる頃には強烈な痛みになっていて、すぐに会場を出た。

こうして、高揚した気分と頭痛と共に歌舞伎デビューは終わった。吉右衛門様が出演予定の3月にもう1回行ってみたい。ちょっとだけ、江戸時代の人々の気持ちが分かった。

チケットやいろいろ教えてくれたTちゃんにこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとう!

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noel様

名古屋には「御園座」はありますが「歌舞伎座」はありませんので
やっぱり東京とは文化の違いを感じました。

正真正銘歌舞伎デビュー。
おかげで、浮世絵の役者絵がこれまでより身近に感じられそうです。

せいな様

確かに、後ろの席のご婦人二人はずっとお話しをされてました。
空気の悪さは厭ですが、あの雰囲気は楽しいです。

今度は古典的なものに挑戦してみますね。
いろいろ教えて下さって、ありがとうございます。

No title

歌舞伎デビューとは意外でした(笑) memeさんは浮世絵も沢山見てらっしゃるから、すんなり溶け込めたのでは?現歌舞伎座空間を体感できるのもあとわずかですから、今行っといて正解ですよね。 
あ、私も歌舞伎会会員なんで、ご用命あればチケット取りますよ(笑)

No title

高い席な程そういう事はあるみたいです。。
銀座界隈の人にとって歌舞伎座は社交場であるので
話し続けてる人もいるとか。

私は子連れで行く事が多いので
正直「被害を与えている側」かもしれません。
肝に銘じてより注意を払っていきたいと思います。

せいな様

おはようございます。

吉右衛門さんは歌舞伎をやっていようが、いまいが
大ファンなのです。
あのダンディさと堅実な雰囲気とやさしそうな感じが
たまりません。
演目はもう何を見ても分からないので、吉右衛門さん
目当てであと1回は行ってみます。

でも、香水のにおいだけは辟易です。
せいな様がいらっしゃる時も、そんなご経験はありますか?

No title

4月からいつもちょこちょこ見に行っています。
沢山の日本画が飾られていたり貴重な写真があったり
2階にはちょっとしたギャラリーもあります。
3階にはレトロなカレー屋さんがあったり
1階の奥の売店には佃煮屋さんがあったり
歌舞伎座そのものもとても楽しいですよね!

私は時代物が好きなので基本的には昔からあるものに
通っています。
DVDで予習してから行くとDVDでは見えなかったものが
沢山見えて本当に面白いです。実はコミカルだし。

9月の吉右衛門さんが富樫をやった勧進帳は泣いてしまうほど
感動してしまいました。
個人的にはぜひ時代物にぜひ。1月團十郎さんの勧進帳ですよ。
チケットは松竹WEBに入って頂ければすぐ取れます(なぜか勧誘モード)。
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