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「ウィリアム・ケントリッジ」 東京国立近代美術館

william

新年の美術館始めは、東京国立近代美術館からとしました。

「ウィリアム・ケントリッジ-歩きながら歴史を考えるそしてドローイングは動き始めた・・・・・」を見て来ましたが、これは予想以上に良かった。
本展は、構想から実現まで実に10年を要したそうだが、なるほどそれも納得できる内容であることは間違いない。

展覧会HPに見どころなどが掲載されている。⇒こちら

また、YouTubeでケントリッジの映像作品をご覧いただけます。⇒こちら

ちょっとでも関心持たれた方は、東近美へGO!
この後、写真美術館に行って、映像作品を見たがケントリッジの印象が強過ぎた。世界は広い。

ウィリアム・ケントリッジは、南アのヨハネスブルク在住で1955年生まれ。
1980年代末まら素描をコマ撮りした手描きアニメーション・フィルムを制作・発表する。

作品リストも解説も一切ないのが難点だが、予習なしで行ったが十分楽しめた。

一番の魅力は、映像の素になっているドローイング作品や、エッチング・ドライポイントの原画。
原画だけでも十分勝負できるという程、力強い。
最初フランシス・ベーコンに似てるかなと思ったが、しばらくして同じ南アのマルレーネ・デュマスの作風にもちょっぴり似ていると思った。
が、ケントリッジの作品はもっともっと黒が利いている。木炭やパステルの黒。
たまに使われているブルーや赤がアクセントになっている作品もあるが、基本はモノトーン作品中心。

映像は実写と組み合わさっているものもあったが、基本的にはアニメーション仕立てなので、爆発、暴力、性的な描写が出てくる南アの歴史や社会状況を反映した作品もそれほど嫌悪感を催すことはなかった。

更にポイントは音楽との融合だ。
彼の映像作品には、ほぼ全て音楽がバックに流れていて台詞などは一切ない。
この音楽のセレクトが上手い。

映像もスピード感があるので、まどろっこしい感じがなく見ていて飽きない。

とは言うものの、本展で見ることができる映像作品の数は半端ではない。
フィルム・インスタレーション4点を含む19点の映像作品(19!!!)と36点の素描、63点の版画(これらは使用されている映像作品の前後に展示されている)を全部見ると、さすがに疲れる。
元々映像作品が多いことは分かっていたので、係の方にどのくらいかかるかお尋ねしたら3時間位とお答えが返ってきたが、全部まともに見ると3時間では足りないかもしれない。

1本あたりの映像作品の長さは長くても15分、平均8分前後なのが救い。

京都国立近代美術館でも同じだったようだが、今回は5つのスクリーンをひとつの部屋で見る。各スクリーンではそれぞれ異なる映像作品が流れている。観客はこの部屋に入る前にイヤホンセットを渡され、自身が観たい作品(スクリーン)番号に合わせて、音楽を聴きスクリーンで映像を眺める。
ここで、問題なのは昨年の「ヴィデオを待ちながら」のように椅子が全くないこと。
カーペットも何もないので、必然的に床の上に座り込む羽目に。
これから行かれる方は、汚れても良く、床座り可能な服装でお出かけ下さい!
5つのスクリーン作品全部で1時間程度は必要。

この後も映像作品はまだまだ続くが、途中「だまし絵展」?と思わせるような錯視を利用した作品があったり、薬棚をスクリーンに見立てたような映像作品など変わった映像も沢山出てくる。
これがまた面白くてはまる。

音楽を意識しているのだろう。オペラ≪魔笛の秀作のためのドローイング≫など(円形画)を円筒で回して眺める。
他にも、ショスタコーヴィチのオペラ≪鼻≫を題材にした最新作≪俺は俺ではない、あの馬も俺のものではない≫(2008年)も作成されている。

最後の方で初期の代表作≪プロジェクションのための9つのドローイング≫が登場したが、もう何と言って良いやら。
私は蚕のようなものが星座になる作品が好きだったのだが、あれはこの部屋だったのか、記憶が怪しい。
影絵を使用した作品もお気に入り。

う~ん、やっぱりこれは再訪決定だろうなぁ。後半は少し疲れてしまったので、次回は後ろから回りたい。
そして、解説が無さ過ぎるので、1月10日の講演会にでも行くべきか。
図録は分厚くて2000円。
せっかくのドローイングなど図版が小さかったので、見送ったけれどブログ「'A'holic days」さんの記事(本展感想を詳しく書かれていますので、ぜひご参照ください)を帰宅後拝見して、やっぱり買っておくべきかという気になって来た。

でも、本当は図録より映像+音楽付で見ないと魅力は半減してしまうのだけれど。

<関連イベント>
■講演会
・ジェーン・テイラー(批評家、作家/シカゴ大学客員教授・本展カタログ執筆者)
日程: 2010年1月10日(日)
時間: 14:00-15:30
場所: 講堂(地下1階)

・河本信治(京都国立近代美術館学芸課長、本展企画者)
日程: 2010年1月30日(土)
時間: 14:00-15:30
場所: 講堂(地下1階)

*いずれも聴講無料・申込不要(先着150名)

■担当学芸員によるギャラリー・トーク
日程: 2010年1月22日(金)
2010年2月5日(金)
時間: 18:00-19:00
場所: 企画展ギャラリー (1F)

*いずれも参加無料(要観覧券)・申込不要

*2月14日(日)まで開催中。

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テツ様

気に入られたようで何よりです。
オススメした甲斐がありました。
会期末の土日は混雑しそうですね。

2回見ても、やっぱり良かったです。
ギャラリートークを聞いてから見たのでは
また違った見方ができました。

No title

>原画だけでも十分勝負できるという程、力強い。

昨日のギャラリートーク冒頭で学芸員のかたもその点を指摘していました。
スクリーン1で「main」の金鉱山の映像を目にしたとき
思わず「炭鉱展」の想い出がよみがえりました。(笑)

終了が近いですが、再訪したい展覧会です。

はろるど様

こんばんは。
私は、1月10日に開催されたジェーン・テイラー氏の講演会に
参加しましたが、やはり逐次通訳だと、どうも・・・。
河本氏の講演はぜひ拝聴したいところですが、この日は
都合がつかず。
行かれたら、記事にしなくても良いので内容教えてください!

No title

こんばんは。これ最高でしたね。行く前はあまりイメージが掴めずにいたのですが、予想以上の内容で大満足でした。結局、2時間をオーバーしていたと思います。今もたまにyoutubeで見返すほどです。ちょっと「中毒性」がありますよね。

30日の講演会が気になります。時間がとれればお伺いしたいのですが…。
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