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「オブジェの方へ-変貌する『本』の世界」 うらわ美術館

urawa

昨日アップした埼玉県立近代美術館の「小村雪岱展」に行かれる際に、是非寄っていただきたい展覧会をひとつご紹介します。

埼玉近美の最寄駅はJR「北浦和」駅だが、東京からだとその手前のJR「浦和」駅下車西口から徒歩7分でうらわ美術館に到着する。
現在、うらわ美術館では開館10周年記念として「オブジェの方へ-変貌する『本』の世界」展を開催している。
私は初日の11/14(土)に見に行ったが、夜間だったせいか観客は一人か二人と寂しかったけれど、内容はなかなかのもので、さすが10周年記念と思った。

うらわ美術館は「本をめぐるアート」を収集の柱としていて、その数なんと1000点を超えるという。
本展覧会では、このコレクションをもとに立体的な本、本のオブジェなど、通念や常識を超える「本のアート」を幅広く展示する。

主な出展作家は次の通りだが、国内外の著名作家が並ぶ。

遠藤利克、柄澤齊、若林奮、加納光於、松澤宥、藤井敬子、脇田愛二郎、中村宏、福田尚代、安部典子、荒木高子、西村陽平、河口龍夫、村岡三郎、淤見一秀、山口勝弘、柏原えつとむ、李禹煥、堀浩哉、マルセル・デュシャン、ルーチョ・フォンタナ、アルマン、ピエール・アレシンスキー、ピョートル・コヴァルスキー、グドムンドゥル・エロ、ヴェロニカ・シェパス、ジョージ・マチューナス、ダニエル・スペーリ、ロバート・ラウシェンバーグ、アンゼルム・キーファー、メレット・オッペンハイム、他(順不同)

これだけの作家を揃えて、テーマは「本」にまつわる作品とあっては面白くない訳がない。
作品リストがないのが残念。適当にとったメモによる内容なので間違いがあるかもしれないが、ご容赦ください。
構成は、以下の5部構成による「1.海外の作品から」「2.国内の作品から」「3.箱、カバン」「4.焼く」「5.展開と広がり」。

冒頭の海外作品では、トゥックオ・ダルビゾフの金属板のみで作られた本(1934年)に驚く。これがサイズも大きく迫力あるのだが、大きいだけでなく美しいのだった。単なる金属(銅色)の本なのになぜ、美しいのか。

更に、アンゼルム・キーファ「イヌサフラン」1997年は写真、砂、厚紙で構成され、キーファと言えば、菅原健彦の日本画が浮かんだりもするが、この作品はこれまで見て来た絵画作品とはまた違った魅力がある。
でも、キーファの作品らしいと言えば、すごく彼らしい大胆さ、骨っぽさがあるのだった。

ルーチョ・フォンタナ「アントナン・アルトーの肖像」1968年も一風変わった作品。ピンクの箱に入っている。
メレット・オッペンハイム、ラウシェンバーグ、イ・ジヒョンらの作品が特に印象深い。

次に国内作家の作品に目を向ける。
海外作家の作品に比べると、ややインパクトに欠けるが藤井敦子の作品は美しかった。
他に安部典子、若林奮、福田尚代、淤見一秀、山口勝弘らの作品に交じって先日東近美で個展があった河口龍夫氏の「青い線」1985年の青い銅線の色が真っ白な紙に映えて、やっぱりきれいだなぁと改めて感じる。

最後の最後で「お~」と感動したのは、遠藤利克「敷物-焼かれた言葉-」1993年は圧巻の巨大インスタレーション(トップ画像のちらし表面に掲載作品)。
文字通り本を焼いて真黒になった敷物だが、灰になる前に状態、本としての原型をとどめた真っ黒の石炭のような本達は無言でこちらに何かを語りかけているようだった。
本は焼けても、目を向ける者に何かを語るのだろうか。

同時期に静岡アートギャラリーでも「本」になった美術をテーマとして「THE LIBRARY」展が開催され(12/20で終了)、こちらも見て来たが、同じ「本」をテーマとした展覧会でもうらわ美術館での本展の方がより洗練されている印象を受けた。うらわ美術館で展示されている作品たちは、まさしくアート(定義が何であるかは難しいが)と言って良いような作品群で、静岡のそれらはちょっと素人っぽさが残る作品が多かったように思う。

本展の図録が完成していたら、購入していたかもしれないが、訪問時には見本もできていなかった。
図録の出来が良ければ記録として手元に置いておきたいような作品たち。
記事を書いているうちに、再訪したくなってしまった。
やはり、人の記憶というのはすぐに薄れてしまうから。

*1月24日(日)まで開催中。
■うらわ美術館は土日は20時まで開館(入場は30分前)しています。

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オブジェの方へ-変貌する「本」の世界-

うらわ美術館 2009年11月14日(土)-2010年1月24日(日) 公式サイトはこちら 去年の書き残し第二弾に取りかかります。 うらわ美術館は、開館以来「本をめぐるアート」を収集の柱の一つとして活動していて、そのコレクションは1000点を超えるそうだ。本展では、そ

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YCさま

こんばんは。
図録の件、教えて下さって本当に有難うございます。
かなり、気になっていましたが、やはりこれは買って
おいた方が良さそうですね。

集客・・・会期間際になれば増えると良いのですが。
内容は良いのに、勿体ないです。

図録

私も毎回図録を買うわけではないのですが、この展覧会は
風変りで面白いものが沢山あったので手が出ました。

最後の遠藤氏の作品は、作者が展示会場で本を並べていく
様子なども載っていましたし、大判なだけに写真も奇麗でした。

作品のタイトルも複雑なものが多かったし、作品リストが
ないとちょっと鑑賞しにくい面がありますよね。

私が行った時も閑散としていて、集客率がちょっと気になります。

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