スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「特別公開 相原求一朗 <北の十名山>」 川越市立美術館 

aihara

昨日アップした川越市立美術館の「色彩の詩人 脇田和」展の続編です。

同美術館1階の「相原求一朗記念室」と常設展示室で今回素晴らしい展示に出会った。
北海道の相原求一朗美術館所蔵の原求一郎 <北の十名山>を特別公開(3月28日まで)している。

相原求一朗は1918年に川越市の豪商の家に生まれ、家業に従事しつつ独学で絵画を学ぶが、太平洋戦争後に猪熊弦一郎に師事し、本格的に画家の道を志し、1950年に新制作協会に初入選を果たす。
相原のたどった足跡については、2007年に日本橋高島屋で開催された「相原求一朗展」をご覧になられた「Art&Bell by Tora」様によるブログ「日本美術散歩」HPそして「気ままにARTSダイアリー」様が詳細に書いておられるので、ぜひご参照ください。

2007年の「相原求一朗展」でも公開されていた相原の後期傑作「北の十名山」シリーズを今回私は初めて観ることができた。
同シリーズは、北海道のお菓子会社として有名な「六花亭」の織田豊社長で、北の大地にこだわる同社が北海道の名山をまとめて描いて貰おうということになった。
大作十点は画家の年齢的なこともあり、当初容易に承諾されなかったようだ。しかし、熟慮の末、引きうけた相原求一朗は、個々の作品としての質だけでなく十作を一堂に並べての表現を目指した。

相原求一朗の作品は川越市立美術館1階にある記念室で数回拝見しているが、今回は記念室一室を使用し、一挙に十点を公開するとともに、地下1階の常設展示室で北海道の相原求一朗美術館所蔵作品と川越市立美術館所蔵作品を一緒に展示して、ちょっとした相原求一朗展となっている。1階と地下1階合わせて全38点が公開!

「北の十名山」シリーズの素晴らしさは、図録や印刷物などではとても分かり得ない。本画ならではの圧倒的な力が観る側にひしひしと伝わってくる。
この部屋に入って北海道の山々を観ていると、気持ちが清々しくなるような清廉な気持ちとずっとこの山を背景とした広大な景色を眺めていたくなる。
特に私のお気に入りは≪春宵 斜里岳≫1995年、≪春の丘陵 トムラウシ山≫1995年、≪早暁 十勝岳≫1998年、≪山峡新緑 羊蹄山≫1995年。

「北の十名山」は「日本百名山」に選定された北海道の9峰が題材となっているが、相原の提案で、阿寒岳を雄阿寒岳・雌阿寒岳の2峰描いて全10点としたそうである。
今回は全10点を掲載したパンフレットをいただけるが、ぜひ大画面を眼前に鑑賞されることをお薦めしたい。
普段は北海道の帯広近くの「中札内美術村」(北海道河西郡中札内村栄東5線)の所蔵作品であるため、おいそれと見に行くことはできないのだ。

地下1階では、相原の油彩の名品とその下図になったと思われる素描作品が並べて展示されている。

とりわけ印象に残ったのは≪雪の教会 バレンジビル≫1979年(油彩)川越市立美術館蔵と≪ブラックの教会≫1978年(コンテ、パステル)相原求一朗美術館蔵の組み合わせ、≪原生林の中の二つの湖≫1988年(油彩)川越市立美術館所蔵と≪双湖台≫1968年(コンテ、パステル)・相原求一朗美術館の組み合わせだった。
これを逃すと、一緒に油彩と観られるのはいつなのだろうというような上手い取り合わせ。

素描作品では、ブラマンクのような力強さを感じる≪オンフルール≫1964年、≪ブラックの協会≫1978年、≪幸福駅≫1982年、≪芦別山麓≫1997年、≪狩勝平野≫1968年ことに≪幸福駅≫などを観ていたら、なぜだか泣きそうになった。

帰りに川越市立美術館所蔵の≪原生林の中の二つの湖≫のポストカードを購入しようかと思ったが、先程観た実作品の素晴らしさがまるで伝わって来ないのでやめた。

冬に観る北海道の山の数々にすっかり魅了されてしまった。
相原求一朗美術館にも行ってみたいが、こちらはさすがに遠い。そして、私はまだ北海道に一度も行ったことはないのだった。

*3月28日まで開催中。オススメします!

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

相原求一朗展

 相原求一朗は私が追いかけてきた画家である。ネット美術愛好家の草分けのKenさんも相原の追っかけと知り、お互いのBBSで情報を交換してきた。私の場合、北海道立近代美術館の「画家たちの北海道展」で観た作品が印象深かったことが追っかけのキッカケだったかもしれない...

コメントの投稿

非公開コメント

Minnetさま

こんばんは。
求一朗展を2度?もご覧になられたとは
うらやましい限りです。

本当に実作品を拝見しないとあの感動が
伝わらない、稀有な作家だと思います。

不死鳥のごとき

こんばんは。
私も相原求一朗の大ファンです。
北の十名山、日本橋島屋で二度見ましたが、いま川越に来ているのですね。
これは行かずにはいられません。
北の十名山を前にすると、周囲に健康を危ぶまれながらも、不死鳥のごとく一気に描ききった相原さんのパワーが伝わってきて、感動した記憶があります。
美術館のHPが見つからないので、気づきませんでした。情報ありがとうございます。

とら様

こんばんは。
コメントありがとうございます。
相原求一朗の世界を堪能できる素晴らしい展示でした。
もう、これは北海道まで行くしかないのか~と思わせるような作品。
何しろ印刷だとさっぱり良さが伝わらないのが嬉しいような悲しいような。
夢、実現させたいですね。

北の十名山

本当に「北の十名山」シリーズは実物の前に立たないと、あの北の大地の冷厳さを実感できませんね。図録ではとても再現されていないので買いませんでした。
中札内でこの「北の十名山」を見るのが夢ですが、果たせないでいます。
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログ内検索
twitter
最近のエントリ
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。