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「~音が描く風景/風景が描く音~ 鈴木昭男・八木良太展」 横浜市民ギャラリーあざみ野

azaminoyagi

今日も「twitter」の情報伝達力の素晴らしさに感謝する1日となった。

横浜市民ギャラリーあざみ野で2月13日(土)まで開催中の「~音が描く風景/風景が描く音~ 鈴木昭男・八木良太展」に行って来ました。

横浜市民ギャラリーでの展覧会は昨年あたりから、アンテナに引っかかっていて結局行かないで終わていたのだけれど、今回はtwitter上で私がフォローさせていただいている方々数名の「良かった!」という呟きに後押しされ、これは行っとこうと思った次第。

鈴木昭男さんと八木良太さん、お二方のプロフィールをご存知ない方は、本展HPをご参照ください(以下作家名敬称略)。

展示は1階と2階に分かれ、1階が鈴木昭男、2階を八木良太と作家単位に使用。鈴木昭男は、「点音(おとだて)さがし・ワークショップ in あざみ野」と参加型パフォーマンスがメイン。「点音」(おとだて)は茶の湯の世界で野外でお茶を楽しむ「野点」を文字って、野外で音を楽しむことを指す造語である。
会場には「点音基地 in あざみ野マップ」の拡大ヴァージョンが置かれていて、ここで「点音」のコツ?や例を学んでから、自分も街に出て音を楽しめるポイントを見つけるというもの。
「点音地 in あざみ野マップ」携帯版が用意されていて、これを見ながら街歩きしつつ、音を探す。

しかし、今日は生憎の超寒空+雨とこの後続く2階の八木良太の展示がツボで、「点音」はできなかったが、あざみ野でなくても、どこの街でもちょっと立ち止まって音を楽しむポイントを見つけることは、どこでもできる筈。鈴木昭男によるマップの「点音案内」を見つつ、なるほどこうやって、点音ポイントを見つけて行くのねとお作法をブログを書きつつ習得している私。

さて、2階である。
この企画展、キュレーションがとても良いと思う。
鈴木昭男&八木良太のカップリングも上手いし、展覧会タイトルと展示内容が見事にマッチしていた。

私が八木良太の名前を意識し始めたのは、ご贔屓のブログ「'A'holic days」の昨夏3日間だけ開催された京都市芸「制作と実験」の記事を目にした時だった。
さすがに会期3日間で東京から京都へ向かうことはできず、本展はブログ記事だけの情報に留まったが、「何だか面白そうなことをやっていそうな作家さん、これは一度見なきゃ!」という漠然とした思いが残る。

その後、八木の扱ギャラリー(と言って良いのか?)・マネジメントをされている無人島プロダクション作家全員展 「移動 ~無人島 in 高円寺での最初で最後のグループ展~」(2月20日まで)を先月見て来たばかり。
ただ、この時は八谷和彦と田口行弘の映像が印象深く、八木の作品は同じく贔屓のブログ「あお・ひー!」さんの記事
を読み直して、そう言えばと思い出した。
(八谷と八木って「八」つながりで、ごっちゃになりそう。。。スイマセン)

前置き長過ぎ。ここからが重要!
今回の八木の展示は結論から言うと、素晴らしかった。

ただの映像アーティストだと思ったら大間違い。
更に、音を扱うアーティストとしてくくってしまうのも違う。
ひとつの表現手法へのこだわりはなく、むしろこだわらない所が魅力な上に、映像、音、立体、平面いずれにおいても
非凡なる才能を見せてくれた。

ブロガーとしては、言語表現により展示内容を伝えることも重要な使命と認識しているが、これこそ「百聞は一見に如かず」。実際に目で見て、音を聞き、展示空間全てを楽しんでこそ、その良さが分かろうというもの。

私は展覧会タイトルとその展示内容が見事に一致している場合、非常に好印象を持つことが多いが、まさに今回の両名の展示はその好例。
最初の作品≪Rainy Day Music≫2010年から、最後の作品≪虹≫2006年まで「音が描く風景/風景が描く音」が展開されている。

賢明な読者の皆様はここで、あれ?と思われるかもしれない。
≪Rainy Day Music≫と≪虹≫って・・・。

前者は傘の柄と持ち手を使用した雨音を聞くオブジェ。
柄の部分に「ポケ音」(私はこれを所持しているのですぐ分かった)というポータブルプレイヤーが仕込まれている。
壁に設置されているのだが、これを取り外し、傘をさすかのごとく雨音を聞く疑似体験が可能。
当初4つ設置されていたこの作品は、2つ観客が落として壊れてしまったとのことで、私が訪問した時は残りの2つになっていたが、向かって左はプレイヤーが壊れていて音が聞けず、実質フル稼働しているのは最後の1台だった。残り2日間の会期頑張れ!

ラストの≪虹≫2006年はガラスにシルクスクリーンで何かの文章を7色に転写したもの。二重ガラスによって、見方によっては虹の色が重なり合ったぼやけた感じを作品化したもののようにも思える。

雨に始まり、虹で終わる、過去に手がけた作品でこれだけ展示ストーリーを作れるって凄い作家だ!

雨の次に目に映ったのは大型スクリーンに流れる映像≪Common Difference≫(海とメトロノーム)2009年。
打ち寄せる波の映像の中央にメトロノームが時を刻む。
波音とメトロノームの音。

音を視覚化したのが≪Sky/Sea≫2010年。
レコード盤が水槽に浮かんでいる。A面とB面に空と海の音楽が刻まれている仕掛け。

そして、私が映像と共に心惹かれた2種類の八木による写真作品≪600km/h≫2009年、≪Wave Form≫2010年。
ひとつは、かなり大きなサイズの写真で、一見すると「水平線」のように見える。下の方に行くにつれ微妙なグラデーションでぼかしが入っていて、時速600キロメートルって何のこと?音に対して光の速度?とか見当違いも甚だしい誤解をしていたが、実は新幹線のぞみ号がすれ違う所を撮影したもの。

≪Wave Form≫2010年は、宇宙から地球を撮影したものかと思いきや、答えは鳴門の渦潮を真上から見られるスポットで撮影したもの。

いずれにせよ、海や波を連想させる作品で最初のコーナーは統一されている。

≪Lento-Presto≫(Corridor)2009年の音を映像化した作品や錯視を利用し小説を3Dにしたような≪鏡の中の鏡≫2009年など楽しい作品が続く。

≪時間を止める方法≫2008年は「壁掛け時計が、秒針は時計回りなのに、分針は秒針と反対に動いてる!どうやったらそんなことできるの?」と思いきや、仕掛けは簡単。答えは見に行って確かめてみて下さい。

そして≪Warp≫2009年も記憶にとどめて置きたい作品。
円形スクリーンの中に入って、プロジェクターの回転に合わせ、映像が円を描いて動く仕掛けなのだが、映像モチーフが恐らく船にカメラを設置し、船の流れに沿って川岸の風景を撮影したものだと思うが、よくこんな風景見付けたなと感心する。工事現場⇒川岸でバーベキュー⇒お祭り風景と画面は流れる。
途切れることのない流れが円形スクリーンを利用することで見事に完成していた。

随所に作家の工夫やアイディアが活かされた、この展覧会は何と入場無料
残り2日、あざみ野まで足を運ぶ価値はあり。ぜひ、~音が描く風景/風景が描く音を~お楽しみください。

*なお、貴重なお話を伺った無人島プロダクションの藤城氏、ワークショップでお忙しい中、質問に答えて下さった作家の八木良太氏に御礼申し上げます。
今後も八木氏と無人島プロダクションのご活躍を期待し、心より応援しています!

*2月13日(土)まで。お見逃しなく。 10:00~18:00

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音が描く風景/風景が描く音 鈴木昭男・八木良太 展(横浜市民ギャラリーあざみ野)

横浜市民ギャラリーあざみ野に行ってきました。 実はここは2回目。 以前に障害者の方の作品展示を見たことがありました。 今回は「音が描く風景/風景が描く音 鈴木昭男・八木良太 展」。 なんと入場無料! 一階が鈴木さん、二階が八木さんの展示となっています。

「音が描く風景/風景が描く音 - 鈴木昭男・八木良太 - 」 横浜市民ギャラリーあざみ野

横浜市民ギャラリーあざみ野(横浜市青葉区あざみ野南1-17-3 アートフォーラムあざみ野内) 「音が描く風景/風景が描く音 - 鈴木昭男・八木良太 - 」 1/28-2/13 「音を独自の視点でとらえ表現する」(ギャラリーHPより引用)二名のアーティストが、それぞれ個展形式

音が描く風景/風景が描く音 鈴木昭男・八木良太展

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arukujinさま

こんばんは。

少しどころか、大役立ち(日本語変?)でした。
おかげで、重要なアーティストの最初の大きな展覧会を
見逃さずにすみました。

大感謝です。
この後、八木さんは半年間NYに留学されるとのこと。
帰国後の展示に期待しましょう。

テツ様

昨日はありがとうございました。

> 突発的横浜オフ会にもなり、うれしいかぎりです!

夜のオフ会に参加できず無念です。
次回の開催を期待してます。

あおひー様

こんばんは。

ほんとほんと、着想とトリッキーな仕掛け。
でも、全体が上手く構成されている見事です。
単独で作品を観るのとは違う魅力に溢れてます。

ぜひぜひ、お出かけを!

No title

この展覧会は、思いも掛けぬ良品でしたね。
特に八木さんは初見でしたが、知的な操作に感心しました

最初のRainy Day Musicでどきりとして、水の音、風の音、そういうものはないのですが光の音。
聴覚だけでなくて、全ての知覚で感じる音。

多くの人に、味わってもらいた企画でした。
twitterでも少しお役に立てたかも。

No title

無人島の藤城さんのお話し、とても楽しくて興味深かったですね。
八木さんにもお会いすることができましたし。
突発的横浜オフ会にもなり、うれしいかぎりです!

No title

こんばんは。
リンクありがとうございます!

先ほどTBをいただいたのですが、そちらのURLが表示されていませんでした。
申し訳ないのですが、再度TBおおくりいただけますでしょうか。

この展示は気になってるのですが、未だに行けておりません。

八木さんは以前に無人島でぼやけた写真をとらせていただいたことがありました。

着想がすばらしいんですよね~。なんとか会期中に行きたいと思います。
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