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~サラリーマンコレクター30年の軌跡~ 「山本冬彦コレクション展」 佐藤美術館

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佐藤美術館で開催中の~サラリーマンコレクター30年の軌跡~ 「山本冬彦コレクション展」に行って来ました。
展覧会詳細は、佐藤美術館HPをご覧ください。⇒ こちら

山本冬彦氏と言えば、ギャラリー等に置かれているフリーマガジン『アーティクル』誌上等で「アートソムリエ」として画廊の巡り方や美術品購入のアドバイス、美術をより身近なものにするための普及活動を行って来られた。昨年には、「週末はギャラリーめぐり」(下画像)をちくま新書から上梓され、益々のご活躍ぶり。

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30年間で蒐集された現代美術作品は約1300点とのこと。
単純に1300を30で割ると、1年で40点強の作品を購入されている計算になる。
分野も現代作家の日本画、版画、洋画と分野を問わず幅広く蒐集されておられる。

本展は、山本冬彦氏の1300点のコレクションから厳選した160点により、単なる蒐集を超えた活動を感じ、ひいては美術の魅力の発見に繋げていただこうとするもの。

展示は3階の第一展示室で「アートソムリエの眼」と題し、若手作家を社会に紹介するため購入した73点を、4階第二展示室で「コレクターの眼」と題し、同世代の作家を中心に購入した83点を、5階の第三展示室で大作5点と合計114名の作家による161点を展示している。

私が一番感心したのは、作品リストと展示方法であった。
各階の作品展示は、作家の名前順(あいうえお順)に並んでいる。1人の作家で複数作品が並んでいる(例えば三瀬夏之助の4点、大藪雅孝の5点など)場合もあるが、作家順に並び、しかも「あいうえお順」は分かりやすかった。
元々、作品解説はあまり読まない性質なので、解説なしも一向気にならず、むしろ今回はなくて正解だったと思う。

作品リストの備考欄に、過去に佐藤美術館での展覧会に参加したことのある作家さんに●印、前述の『アーティクル』で山本氏が紹介された作家に▲印、そして佐藤美術館の奨学生である作家には採用時期を示す数字が入っていて、現代美術を初めてご覧になる方にも、参考になる最低限の情報は提供されていた。

昨年、和歌山県立近代美術館で開催された「自宅から美術館へ 田中恒子コレクション展」そして、今回本展を拝見して思ったのは、コレクターの個性をコレクションが見事に反映しているということ。
そして、集められた作品はみなコレクターの生活と共にあるということだ。

例えば、田中氏のコレクションはご自宅に平面作品を飾れる壁が少ないために、平面作品は少なく立体や上からぶら下げる作品などが多かった。ところが、山本氏のそれは、本展展示の161点を観る限り、逆に壁に飾れる作品をという視点で蒐集されて来たため、立体は少なく平面作品が中心となっている。

個人コレクターの蒐集した作品なのだから、私個人はコレクターの好みを反映しているからこそ、逆に面白いと思える。作品を観て行く中で、私は「こんな作風がお好みなのかな」などと考えつつ鑑賞を進めていたし、161点観て行った中で、何となくお好みの作風というのも感じられた。
作品を買われた時の気持ちを推察したり、いくらでも個人コレクションを観る楽しみはあるし、普段はご自宅にある作品をこうして拝見できるというのは貴重な機会なのだ。
美術館所有のコレクションなら、常設で展示されることもあるだろうが、個人蔵の作品は次にいつ出会えるかも分からない。

そして、1年で約40点はさすがに凄いと思うけれど、作品を所有する喜び、作家を応援するという気持ち、美術を鑑賞する場所は、美術館だけでないのだということを山本氏はご自身の体験を持って伝えておられる。
自身の生活と美術はもっともっと密接なものなのだと田中氏も山本氏も教えて下さっているのだと思う。

恥ずかしながら、私も昨年から「作品購入積立貯金」を始めた。
毎月いくばくかのお金を積み立てて、気に入った作品を購入しようという試みである。
「作品を購入する」ということで、ギャラリー巡りも「この作品を自分が欲しいかどうか」という視点と、「欲しいとは思わないけれど作品としてどうか」と2つの視点で観ることができる。

田中氏のコレクション展でも山本氏のコレクション展でも、作品の購入価額はさすがに出ていなかった。
例えば、目の前の作品の購入価額が存外安いのか到底手が出そうにない値段なのか、そんなことも分かれば、観賞者は自分で作品を買うという行為をもっと身近に感じられただろう。

山本氏の思いとはちょっと離れてしまったかもしれないけれど、私はそんなことを考えながら館内を歩いていた。

*2月21日(日)まで開催中。

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佐藤美術館「~サラリーマンコレクター30年の軌跡~ 「山本冬彦コレクション展」」に行ってきました。

佐藤美術館にて 「~サラリーマンコレクター30年の軌跡~ 「山本冬彦コレクション展」」を観てきました。 目的はただ1つ。 富田菜摘さ...

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seina様

こんばんは。
一目惚れも良いですが、好きな作家の作品を待つという
購入方法もあります。
人気の作家さんだと既に完売なことも多いですし。
作品を手元に置いておきたくなるような作家さんに出会えると
良いですね。

No title

富田菜摘さんが好きなので行ってきました。
平面作品がとても多いので「家広いのかな」「飾ってない作品の管理どうしてるのかな」等とても主婦的な発想で見てしまいました。
作品購入憧れます。きっと一目惚れと行動力が一致する瞬間が来る。その時の為に私も少しずつ貯金したいなあって思いました。
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