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「大野麥風と大日本魚類画集」 姫路市立美術館 はじめての美術館69

himeji

姫路市立美術館で3月7日(日)まで開催中の「大野麥風と大日本魚類画集」展と常設展示を観て来ました。
美術館HP ⇒ http://www.city.himeji.lg.jp/art/index.html

姫路市立美術館で思い出すのは、昨年Bunkamuraで開催されたベルギー美術のコレクション。私が訪れた2月にはフランス近世絵画のコレクションを常設で展示していた。

まずは特別企画展「大野麥風と大日本魚類画集」について。魚類画集、大野麥風(おおの・ばくふう)という知らない画家の名に惹かれて、この展覧会を見逃したら次はいつ開催されるか分からないという妙な焦りで、姫路に向かった。

<企画展概要>美術館チラシより一部引用
大野麥風(1888~1976)は魚を得意とした日本画家で、本展は彼が原画を手がけた代表作の『大日本魚類画集』は、木版画の傑作として高い評価を受けている。本展では、『大日本魚類画集』全72点を中心に、その原画や関連作品、および肉筆による屏風、掛軸、花鳥画など麥風の作品を紹介し、その魅力に迫るものです。

作品リストが作成されていなかったので、全体の印象と感想を簡単に。
作品画像は、こちらのHPを発見。⇒ http://www.ohmigallery.com/ImageDatabase/Bakufu/Bakufu.htm

作品展示は、制作年代順になっていた。麥風は最初に洋画を長原孝太郎(止水)に学び、その後、白馬会、太平洋画会、光風回等の洋画団体展に出品していた。

洋画時代の作品も決して悪くないけれど、あまり印象に残っていない。むしろ、洋画から日本画に転向して以後の作品が面白くなってくる。
≪早春≫個人蔵は、富岡鉄斎か速水御舟のような不思議な雰囲気を持ち、南洋諸島で過ごした間のスケッチや≪南洋諸島≫個人蔵(いずれもはっきりとした制作年代は不明)は、その特徴が顕著に出ている。

1937年に生来の魚好きが高じて『大日本魚類画集』を500部限定で制作。
・・・と一行で記してしまえば簡単だが、これを制作するために水族館に通うだけでなく、和歌浦沖合で潜水艇に乗り込み、実際に潜水艇から見られる魚の生態を観察したらしい。余程魚が好きでなければ、そこまでの情熱が持てるものではないだろう。
更にすごいのは、この画集の監修は和田三造(本当はこの展覧会を観たかったのに、新型インフル大流行と重なりボツ)、題字を谷崎潤一郎と徳富蘇峰がそれぞれ担当する豪華さ。他にも当時の高名な魚類学者の田中茂穂と釣り研究家で料理法にも豊富な見識を持つ上田尚、2人による解説も付され、学術的にも充実した内容となった。

私は元ダイバーだったので、自分が海に潜っているような気持ちで1枚1枚観て行った。面白いのは魚の動きや生態。群れを作るものは、群れで描かれているし、魚の色もすこぶる良い。原画も版画も一緒に展示されている作品もあり、見比べると版画の方が好みだったり、魚がイキイキしていた。

軍国主義へまっしぐらに進んでいた当時の日本にこんな画家もいたのか!という驚き。

版画集出版後に、注文依頼で描いた魚の作品もあり、人気ぶりが伺われる。
戦後の晩年は、むしろ落ち着いた花鳥画を手がけ、また作風が変わりぐっと落ち着いている。こうして、大野は、画壇から脚光を浴びることなく、生活と密着した作品を常に描き、自身の好きなことを徹頭徹尾できた人だったのではないかと思う。


常設展示室について。
てっきり企画展入場券で常設展も観ることができるのだろうと思ったら、別に入場料が必要だった。大多数の美術館では企画展で常設も観ることができるのだが、私が行った中では富山の高岡市立美術館に続いて、2館目。
お代を払って、入場。
今回は近代フランス絵画50点を観ることができる。中には、西洋美術館で開催中のフランク・ブラングィンまでコレクションしている。クールベ、コロ―、モネ、マティスまで一堂に集めて展示できるのはコレクションの充実度を物語っている。
ただし、日本画コレクションは少ない。


最後に、姫路市立美術館は明治時代の建物(明治末~大正2年建築・旧陸軍第10師団の兵器庫、被服庫)を保存活用し、平成15年には登録有形文化財に指定されている。赤レンガ造りが東京駅を思い出させる。姫路城からもすぐ近く、先にご紹介した兵庫県立博物館も徒歩3~5分ですぐです。

*3月7日(日)まで開催中。

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kazuponさま

作品リストがないと、メモを取るのがどうにも煩わしく
まるで紹介になっていない記事になりました。
初期の日本画洋画折衷時代の作品が一番面白かったです。
版画集に携わった高名な画家は確かに高名(私でも知っている名前!)
でしたが、どうしても思い出せませんでした。

No title

この展覧会は招待券をいただいたので行きたかったのですが、時間の関係でダメでしたので参考になりました。ありがとうございます。常設展は大阪市歴史博物館も別に取ります。チベット展見に行かなければ行けないのですがね・・。
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