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「おもてなしの美 宴のしつらい」 サントリー美術館所蔵品展

omotenashi
サントリー美術館で3月14日(日)まで開催中の「おもてなしの美 宴のしつらい」に行って来ました。

本展はサントリー美術館所蔵品により、中世の酒宴、近世の遊楽図や浮世絵に描かれた賑やかな宴の姿をたどり、食膳具・酒器・茶道具など、日本のおもてなしの心が育んだ美を紹介するもの。

てっきり陶芸や漆器中心の展覧会かと思いきや、思った以上に屏風絵や絵巻が沢山出展されていて、出光美術館で開催中の「麗しのうつわ」と同様、所蔵品の質と豊富さを随所に見せる内容だった。
以下、展覧会構成と印象に残った作品です。

第一章 季節のおもてなしとしつらい
2ひな祭りのおもてなしとしつらい(2/17~会期末まで)
入って正面には江戸時代の≪雛人形・雛道具≫が飾られている。小さな小さな酒器や雛道具を見ていると、兵庫県立博物館で見た「ミニチュアの世界」展が再び蘇る。話はそれるが、あの展覧会は本当に良かった。近県の皆様はぜひお運びください。話題を戻す。
・≪吉野図屏風≫室町時代 16世紀
やまと絵技法で、桜の花の胡粉を盛り上げ、立体的な桜の花々。雛の季節に、桜はまだちょっと早い気がした。

・≪孔雀図屏風≫雲谷等璠 六曲一双
引いて見た時の構図の素晴らしさが光る。左右の端に重きを置いて、中心に向かって伸びる樹木の枝。孔雀というモチーフより全体に目が行く。

・≪西行物語絵巻≫15世紀 室町時代
絵巻は室町時代の物が一番面白いように思われる。西行物語絵巻も人物描写が軽妙で、愛嬌がある。細かい部分もきちんと描けていて、お気に入り。

・≪犬張子≫ 江戸時代
この張子は強烈にその存在をアピールしていた。視覚的・立体的インパクトは大きい。

第2章 おもてなしと宴の歴史
ここでは酒天童子絵巻(中巻)、住吉物語絵巻、邸内遊楽図屏風など絵画のみ。

第3章 おもてなしの器と調度
ここからいよいよ器ものが登場
1 おもてなしの酒器
・≪灰釉平瓶≫猿投 平安時代
前述の出光美術館「うるわしの器」にも出展されていた猿投窯の灰釉平瓶。形が良い。中国当時の模倣だろうが、これはこれで確固とした美しい形と釉色、灰釉とあるが実際は渋い薄緑色というべきか。

・≪葡萄栗鼠粟鶉沈金大鼓樽≫室町時代
室町時代ですでにこのような沈金工芸品を制作していたのかという驚き。正倉院展を見ていれば、奈良時代にまで工芸の歴史は遡れるのだから当然か。栗鼠って昔からいたのねと今更思う。

2 おもてなしの食の器
・≪銹絵四方向付≫ 美濃 桃山時代
・≪織部四方向付≫ 美濃 桃山時代
縦に長い向付は、冬の時期に料理がさめないように考案されたものとキャプションにある。いわゆる実用から「生まれた美」か、縦長の四方向付は形が好き。

朱漆の折敷など、ここでは漆の器や蒔絵碗、蒔絵飯器なども併せて展示されている。ちょっと食指は動かない。

3 おもてなしの茶道具
・≪猿猴捉月図野溝釜≫ 江戸時代 重要美術品
これが本展ベストかもしれない。この茶釜、形が良いだけでなく胴の部分に猿が右足を持ちあげ、水にうつる自分の姿と戦おうとするシーンが鋳造されている。欲を言えば、前と後ろとで違う場面にして欲しかったが、どちらも同じ。

・≪耳付花入≫伊賀 桃山時代
やはり、桃山時代の古陶に惹かれる。耳付の花入れは有名なものがいくつもあるけれど、こちらは縦のストレートなラインが特徴的。他の伊賀花入と比べると大人しい分だけ上品。

4 おもてなしの香道具

・≪浮舟螺鈿蒔絵焚殻入≫ 室町時代
・≪秋草海松貝蒔絵香炉≫ 桃山時代
またも、室町&桃山工芸にしてやられる。貝や螺鈿の繊細な細工が小さな小さな世界に現れている。

・≪楓流水蒔絵車文透香枕≫ 江戸時代
お香を炊きしめて、自身の紙に香を付けるという優雅な行為が、枕を目にしてリアルに浮かんだ。これって今もやろうと思えばできるんだろうな。「おもてなしの香道具」がテーマだが、香をつける行為も殿方の前で行われていたのだろうか?

5 おもてなしの調度

最後に≪鼠草紙絵巻≫が出展されていたのに、作品リストに見つからない。≪色道取組十二番≫磯田湖龍斎は、その直前に行っていた≪赤いクロニクル≫の舞台を江戸に写したような浮世絵。十二枚で一組の続きものだが、当然あたりさわりの少ない1枚目が出展されていた。春画を展示するリスクは負わないようだ。

*3月14日まで開催中。

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